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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇ホームページは大事な道具になる

 教職最後の中学校に赴任した1年目、HPが更新されないことを保護者が不満に思っていたことを知った。それまでHPに関心がなかったが、見てくれるならこれを活用して学校理解が深まるようにしようと考えた。そこでHPを改装(2009.3.3)して各種文書を掲載した。

 みんなの心に輝くような学校をつくるには、教職員、保護者、そして、地域のもつ教育力の結集が重要である。教育の荒廃が叫ばれ、また、各種事件が頻発し日本の将来を危惧する声が飛び交っているが、時間はかかっても教育の力を活用していくことが解決への近道だろう。信念と誇りをもった教育活動を推進するため以下のような文書を作成し掲載した。

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 学校経営
・平成23年度用通信票
・西中の卒業式
・学校経営方針
・FAX,メール等送信御礼
・生徒名簿について
・国旗について
・校訓設定
足利市
・安全な地域

 校長室だより 教職員、保護者、民生委員に配布
 2010年度
・みんなの心に輝く学校をめざして 4,5月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 6,7月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 8,9月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 10,11月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 12,1月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 2,3月号

 2009年度
・みんなの心に輝く学校をめざして 4,5月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 6,7月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 8,9月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 10,11月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 12,1月号
・みんなの心に輝く学校をめざして 2,3月号

 ○2008年度
・みんなの心に輝く学校をめざして 1・2号
・みんなの心に輝く学校をめざして 3・4号
・みんなの心に輝く学校をめざして 5・6号
・みんなの心に輝く学校をめざして 7・8号
・みんなの心に輝く学校をめざして 9・10号
・みんなの心に輝く学校をめざして 11・12号
・みんなの心に輝く学校をめざして 13・14号
・みんなの心に輝く学校をめざして 15・16号
・みんなの心に輝く学校をめざして 17・18号
・みんなの心に輝く学校をめざして 19・20号
・みんなの心に輝く学校をめざして 21・22号
・みんなの心に輝く学校をめざして 23・24号

 地域への配布物(7,000戸)
・日本人として
国旗掲揚について
・部活動について
・非行にする10ヵ条
・学校像他
・学校像他(2)
・携帯電話調査結果
・携帯電話チラシ
不登校の理解を深めるために
・学校経営方針
・校訓

 現職教育資料他

・校長私見
・理念の掲額
不登校について
・校長私見(2)
・校長私見(3)

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 十数年前の文書なので現在は削除されている。当然のことではあるが、地域配布の文書の中には学校への協力を要請するなどの文言が記載されているものがあり、変更にはその旨の周知が必要になる。文書の全戸配布は容易ではないので、HP上でならそれができる。地域との連携のためには疎かにできないことである。  (2023.9.28)

 

◇剣道は格好いい

 太田忠徳先生(元警視庁主席師範)は、21歳の時に昭和の剣聖と称えられた持田盛二先生(当時年齢は70代後半)に初めて稽古をつけてもらったのだそうだ。稽古をつけてもらったのはこの時の1回だけで、「グーッ」と攻められると何もできず、もう目をつぶってかかり稽古をお願いするしかなかったと話された。警視庁の錚々たる先輩(先生)たちでさえ攻められて何もできず踊っているような状態だったというからどれ程強かったかは推して知るべしだろう。

 以前のブログに書いたが、中山博道先生は剣道を正しく修行した者なら80歳までは若者に負けることはないと語った。長年かけて身につけた竹刀を使って対応する力は体力の衰えを補うと体験を通して確信していたのだった。剣道は上を目指すからいつまでもできるし、剣道人生で一番強かったのは今と言えると太田先生は話(8月27日、コンプライアンス講習会、とちぎ健康の森)された。剣道人口の減少、剣道離れを危惧する声が高まっているが、高齢になってもこういうことができると分かれば剣道に魅力を感じる子どもたちが増えるかもしれない。

 今年の夏の気象は異常としか言いようがないが、連日の猛暑の中行われた学生の試合、高齢者の合宿稽古で感じたことは剣道人口の減少は剣道の魅力そのものが失われたからではないということだった。4年ぶりに開催された栃木県学生剣道大会(7月23日、宇都宮大学には自治医科大学帝京大学獨協医科大学、白鷗大学、宇都宮大学が参加した。学生の試合ぶりは実に立派で多くの子どもたちに見せたいと思った。剣道はこんなにも格好がいいのかと改めて感じたのである。

 水金剣友会「なつ合宿」(8月23日・24日、ニューサンピア栃木では、埼玉県、群馬県茨城県横須賀市、栃木県など110数名の参加者が行った回り稽古は壮観だった。70歳以上が80名、そのうち80歳以上が13名(最高齢は85歳)だったが、剣道だから見られた光景なのかもしれない。背筋を伸ばして堂々と立ち会う高齢者の姿は剣道を楽しむ姿そのもののように感じた。手前みそかもしれないが、高齢者の剣道も実に格好がよかったのである。  (2023.8.30)

◇権威などとの人物評は当てにならない

 隣の小学校の道徳の研究発表会に全員で参加し研修したことを過去のブログで取り上げたが、発表会では元文科省の道徳担当の教科調査官で道徳教育に多大な影響を及ぼしてきた大学教授の講演があった。聴いていた職員はあまりのばかばかしさに呆れていた。

 本もたくさん書き道徳教育の権威とまで言われていても当てにはならない。惑わされてはならないと感じた。

 15年程前になるが、道徳の研修会で、文科省の教科調査官が授業で取り上げた資料や発問を高く評価したことに違和感を覚え質問したことがあった。「この資料は作り話ですよね。中学を卒業したばかりの高校生が道徳で何を教わったか分からないと答えている実態は、こういう資料で話し合いをさせようとするからではありませんか。」

 教科調査官はこれに対して話し出したが、質問に答えず話を終えた。昼食の時間も迫っており再質問はしなかったが、こういう立場の人間が道徳教育の実情を理解する必要があると改めて感じたのだった。

 道徳的価値を確認するような道徳の授業は、中学生ともなれば授業の意図(結論)がすぐ分かる。したがって、退屈な時間になってしまことも多いだろう。道徳の授業が得意、好きと言う教師に出会ったことがないが、そう言えないような道徳教育は問題である。  (2023.7.30)

◇有用な組織ではなかった

 本年度から定年が61歳になるので、年度末(60歳)で退職する人はほとんどいないだろう。共済年金の支給は64歳(老齢基礎年金「国民年金」はすでに65歳になっている)からになっているので当然のことかもしれない。教員不足が深刻な状況だが、来年度はいくらか緩和されるだろう。

 定年延長とともに行われるのが役職定年制である。今まで問題だと何度か述べてきたが、校長会も教頭会も声を上げていないようだ。情けないの一語に尽きる。例えば60歳で教頭、62歳で校長に登用することがあっていい。管理職手当は今まで通りの支給をし給与は7割程度だっていい。校長会も教頭会も全国組織にまで大きくしたが必要はなかったようだ。今まで何をしていたのだろう。

 講師経験のある大学の後輩たちが何人も警察官や役所の職員になっているが、こちらの方がはるかにいい、もう教員にはならないと話している。煩雑で多忙な現場を知ればそうなるのかもしれない。定年延長で管理職が5年間も一般教員でしか残れない状況に教職の明るい未来が描けるのだろうか。

 

 教員志望者が減り教員不足になっているのは、教育に関わる問題を放置し改善しなかった結果である。

 1日1~2時間の空き時間しかない多くの教員には、教材研究や授業準備のための時間確保も難しい。そして、校務分掌をいくつも担当し、時間外には部活動の指導もある。休日の指導を地域のスポーツクラブなどに委ねる地域移行を進めたり、給与の調整額を引き上げるなどの待遇改善を図っても、そんなことで状況が大きく変わるとは思えない。

 出張や休暇などで学校に来られない教員がいても、その穴埋めができない。空き時間になっている同教科の教員がいなければ授業を進められないし、教員の人数に余裕がないので他教科に変更することもできない。したがって、来られない教員の授業はその教員が事前に用意したプリントなどを他の教員が補教という形で実施することになる。穴埋めができるようになれば、学校に行かなければ同僚や生徒に迷惑がかかるとの思いを少しは和らげることができるだろう。  (2023.6.30)

◇余裕がなければ楽しめない

 スキー教室を林間学校に変更したことを過去のブログ「スキー教室より林間学校がいい」に書いたが、スキー教室の学校が多いのは費用がかかってもスキーを体験させたいという思いが強いからだろうか。

 林間学校で計画される活動は、登山や池めぐり、キャンプファイヤー、飯盒炊さん、ナイトハイクなどで林間学校でしか味わえないことだろう。林間学校よりスキー教室の方が楽でいいと話した学年主任がいたが、煩わしいと感じるなら見直しが必要である。

 宿泊した志賀高原のホテルは温泉ホテルだった。ゆっくり温泉を楽しむ時間があってもいい。小規模校だったが、その日の予定が早めに終了したので入浴時間を早めた。全員が入っても余裕がある大浴場なので体が溶けるまで入ってていいと時間制限をしなかった。林間学校はキャンプではないので、キャンプファイヤーをやらなければ生徒も職員もゆっくりと過ごすことができる。

 生徒にとっても教師にとっても多忙な教育現場にあっては教育活動には余裕が必要であり、生徒と教師が共に楽しめるものであってほしいものだ。  (2023.5.19)

◇存続の是非が論じられることになるかも

 4月下旬になれば、PTA学年部会・総会が開かれる。保護者の負担、難航する役員選びなど、問題があっても子どものため学校のためになるとPTA活動は今まで続いてきた。PTAの解散や上部団体(市区町村PTA連合会、都道府県・政令市PTA連合会、日本PTA全国協議会)からの脱会という動きも起こらなかったが、これからはそうもいかないだろう。

 長野市の大岡小・中学校PTAが2021年度末に解散し、松本市の筑摩野中学校が2023年3月末で解散になることが報じられている。多くの保護者にとってPTAの解散など思いも寄らないことだろう。

 筑摩野中学校では、PTAの加入は任意のはずであり意思表示が必要との会員の指摘を受け、2年前から全家庭に調査を行ったとのことで、10割近かった加入率は、昨年6月時点で3年生が約9割、2年生約7割、1年生約8割と低下し、学級によっては6割程度まで落ち込んだ。役員選出の前に退会者が集中するなど、特に役員に対する抵抗感が強く、少人数での役員決めは一層難航して保護者間の関係悪化につながりかねない状況もあり、昨年12月、保護者の9割以上の賛同を得て解散を決定したのだそうだ。

 過去のブログ「PTA役員の代理を可能にしたら」に祖父母の代理を認めていくことが必要と書いたが、PTA活動によって学校が支えられていることは確かで解散にならないような策を講じる必要性を強く感じる。「PTA加入は任意」と広く知れ渡れば加入の意思確認を求める声が出てくるのは当然である。

 PTA解散が報じられたことで、今後各学校で存続の是非が論じられることになるかもしれない。少なくとも上部団体からの脱会は避けられないように思う。市P連はともかく県Pからの脱会は真っ先に行われるかもしれない。  (2023.4.15)

◇そのレベルに達しないと

 進歩上達を目指すなら下位者とばかり稽古してないで、先達上位者に稽古をお願いするのが常道であり、稽古後には稽古をつけていただいたお礼のあいさつをするのがどこでも見られる光景である。

 「知る者は言わず」、大先生ほど多くを語らない。したがって、ご助言をいただくことは少ないが、いただければそれはその後の稽古の目標になり励みになる。多くはそうなのだが、ご助言には独自の表現もあって理解できないこともある。

 以前のブログで、十分に分かっていると思っていたことなのに分かっていなかったことを書いたが、その時期が来ないと分からないことがある。指導していただいたことが理解できなければ実践はできない。剣道談議には耳を傾け、いつか分かる日も来るだろうとの思いを抱いて稽古を続けていると、ある日突然のように理解できることがある。そのレベルに達しないとそのレベルの助言は分からないということなのかもしれない。

 週2回道場に通ってくる82歳の方がいる。毎回のように稽古しているが、力をつけていることがよく分かる。高齢になってもこんなに上達するのかとの感慨を覚え励みになる。高齢になったらもう進歩はないと考える人もいるかもしれないが、高みを目指して稽古する人は必ず上達する。  (2023.3.29)