進歩上達を目指すなら下位者とばかり稽古してないで、先達上位者に稽古をお願いするのが常道であり、稽古後には稽古をつけていただいたお礼のあいさつをするのがどこでも見られる光景である。
「知る者は言わず」、大先生ほど多くを語らない。したがって、ご助言をいただくことは少ないが、いただければそれはその後の稽古の目標になり励みになる。多くはそうなのだが、ご助言には独自の表現もあって理解できないこともある。
以前のブログで、十分に分かっていると思っていたことなのに分かっていなかったことを書いたが、その時期が来ないと分からないことがある。指導していただいたことが理解できなければ実践はできない。剣道談議には耳を傾け、いつか分かる日も来るだろうとの思いを抱いて稽古を続けていると、ある日突然のように理解できることがある。そのレベルに達しないとそのレベルの助言は分からないということなのかもしれない。
週2回道場に通ってくる82歳の方がいる。毎回のように稽古しているが、力をつけていることがよく分かる。高齢になってもこんなに上達するのかとの感慨を覚え励みになる。高齢になったらもう進歩はないと考える人もいるかもしれないが、高みを目指して稽古する人は必ず上達する。 (2023.3.29)