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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇権威などとの人物評は当てにならない

 隣の小学校の道徳の研究発表会に全員で参加し研修したことを過去のブログで取り上げたが、発表会では元文科省の道徳担当の教科調査官で道徳教育に多大な影響を及ぼしてきた大学教授の講演があった。聴いていた職員はあまりのばかばかしさに呆れていた。

 本もたくさん書き道徳教育の権威とまで言われていても当てにはならない。惑わされてはならないと感じた。

 15年程前になるが、道徳の研修会で、文科省の教科調査官が授業で取り上げた資料や発問を高く評価したことに違和感を覚え質問したことがあった。「この資料は作り話ですよね。中学を卒業したばかりの高校生が道徳で何を教わったか分からないと答えている実態は、こういう資料で話し合いをさせようとするからではありませんか。」

 教科調査官はこれに対して話し出したが、質問に答えず話を終えた。昼食の時間も迫っており再質問はしなかったが、こういう立場の人間が道徳教育の実情を理解する必要があると改めて感じたのだった。

 道徳的価値を確認するような道徳の授業は、中学生ともなれば授業の意図(結論)がすぐ分かる。したがって、退屈な時間になってしまことも多いだろう。道徳の授業が得意、好きと言う教師に出会ったことがないが、そう言えないような道徳教育は問題である。  (2023.7.30)