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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇存続の是非が論じられることになるかも

 4月下旬になれば、PTA学年部会・総会が開かれる。保護者の負担、難航する役員選びなど、問題があっても子どものため学校のためになるとPTA活動は今まで続いてきた。PTAの解散や上部団体(市区町村PTA連合会、都道府県・政令市PTA連合会、日本PTA全国協議会)からの脱会という動きも起こらなかったが、これからはそうもいかないだろう。

 長野市の大岡小・中学校PTAが2021年度末に解散し、松本市の筑摩野中学校が2023年3月末で解散になることが報じられている。多くの保護者にとってPTAの解散など思いも寄らないことだろう。

 筑摩野中学校では、PTAの加入は任意のはずであり意思表示が必要との会員の指摘を受け、2年前から全家庭に調査を行ったとのことで、10割近かった加入率は、昨年6月時点で3年生が約9割、2年生約7割、1年生約8割と低下し、学級によっては6割程度まで落ち込んだ。役員選出の前に退会者が集中するなど、特に役員に対する抵抗感が強く、少人数での役員決めは一層難航して保護者間の関係悪化につながりかねない状況もあり、昨年12月、保護者の9割以上の賛同を得て解散を決定したのだそうだ。

 過去のブログ「PTA役員の代理を可能にしたら」に祖父母の代理を認めていくことが必要と書いたが、PTA活動によって学校が支えられていることは確かで解散にならないような策を講じる必要性を強く感じる。「PTA加入は任意」と広く知れ渡れば加入の意思確認を求める声が出てくるのは当然である。

 PTA解散が報じられたことで、今後各学校で存続の是非が論じられることになるかもしれない。少なくとも上部団体からの脱会は避けられないように思う。市P連はともかく県Pからの脱会は真っ先に行われるかもしれない。  (2023.4.15)