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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇何とかするとの決意をもって

 令和2年度に鬱などの精神疾患で休職した公立学校の教員は5180人だったと文科省が公表(令和3年12月21日)した。過去最高だった令和元年度より298人減少したが、5千人を超える状況は相変わらずで改善しているとは思えない。

 全教職員(約92万人)に占める割合は0.56%だが、ここに精神疾患による1カ月以上の病気休暇取得者を加えると9452人で全教職員に対する割合は1.03%になる。1カ月未満の休暇取得者、精神科で薬を処方されている人なども加えるといったいどのくらいになるのだろう。

 令和4年度から、小学校5、6年生の教科担任制を拡大するため教員の人数が増える。4年度の950人を皮切りに4年間で3800人程の定数増(加配として配置)になる(12月22日、毎日新聞ようだ。予算の概算要求の段階では、4年度に2000人、7年度までに8800人程の教員増が必要と文科省は考えていたが、大幅に削られ朗報とまでは言えなくなった。

 教科担任制の拡大には、教科の理解度を高めると同時に教員の負担軽減を図る狙いがある。高学年の担任は、週29時間の授業の25時間(平均)を受け持っており、教員増になれば3.5時間程度減らす効果が見込めるのとのことだ。

 3800人の教員は都道府県に分散配置になるので、机上で考えるようにはいかないが、こういった取り組みは負担軽減のために大事である。状況改善のために現場も教育委員会も決意をもって取り組まなければならない。  (2022.1.4)