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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇破滅への道を歩んでいる

 精神疾患で休職した令和元年度の公立学校の教員数が5478人(令和2年12月、文科省公表)となり過去最多になった。現職だった頃も5000人を超えていたが、過去10年間の平均は5143人である。

 2000年に入った頃は2500人程だったが、10年も経たないのに5000人をあっという間に超えてしまった。個人的な資質の問題でないことは明らかだろう。

 精神疾患による休職者がこんなに多いのに、そのための対策となると心許なく思う。長時間勤務や一部教員への業務集中の是正、部活動の外部指導者の活用と健全な実施、少人数学級などは必要な対策と思うが、その他にも目を向けることがある。

 初任者研修、教員免許更新講習、中堅教諭等資質向上研修、各種の教育研究会、教育評価、教職員評価などの見直しも必要である。国の施策や教育現場に根本的な問題があるとの視点にも立ってみるべきだろう。

 産休や病気休職がいても補充できない状況は今に始まったことではない。現職だった頃非常に困ったことがあった。教員志望者減は多忙な職場が敬遠されているとの理由だけではないだろう。多様な問題(課題)を抱える教育現場に光明が見えないということもあるように思う。

 精神疾患による休職者が多数出るようではブラック職場との認識は払拭されない。教員不足は益々深刻になっていくと考えるべきである。現状は破滅するまで破滅への道を歩んでいるとしか思えない。  (2021.6.1)