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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営(足利市立中学校)、「生き生きとした学校生活のために」生徒指導主事として取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇できないことを続けるべきではない

 観点別の3観点の評価が出れば評定は以下のようになるのだろうが、観点別の評価が得られても簡単に評定を出せないことを前回のブログで書いた。

 AAA     … 5または4
 AAB          … 4
 AAC、ABB … 4または3
 ABC、BBB … 3
 BBC、ACC … 3または2
 BCC     … 2
 CCC     … 2または1

 絶対評価が導入される前も観点別学習状況の評価は行われていた。評定を相対評価にしていても、観点別評価と評定が特に問題になったことはなかった。上記のように3観点を評価してから出した評定に納得できるのだろうか。以前なら5になるのに3だった生徒がいたが、そうならないとも限らない。相対評価で出る5段階の人数に固執せず幅をもたせて評定したなら生徒も教師も納得する妥当な評価になるのではなかろうか。

 評価には客観性や信頼性が求められる。職員会議でそのために説明責任、資料の開示にまで言及した管理職がいた。できないことを口にして職員を追い詰めるようなことをすべきではない。開示については、開示できるのは公簿関係であって教師の閻魔帳などの私簿は開示できない。

 管理者などが評価の説明を求めれば、職員から、免許の有無を問われるかもしれない。免許を持っていたとしても、指導と評価の一体化の観点から授業を担当してない人間に何が分かるとの思いを抱かれることになる。評価の件で人間関係を壊してしまったら学校経営が難しくなる。

 固を疾(にく)む(かたくなになりたくない)と孔子は言ったが、この評価制度は正しくないと多くの人が考えている。文科省には相当に声も届いているはずである。耳を傾けるべきだろう。  (2021.12.15)