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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇拉致は小さな問題か

 令和2年6月20日の産経抄には驚いた。産経抄子は兵庫県立大の五百旗頭真理事長が天皇陛下の相談役である宮内庁参与になったことについて、宮内庁の人選が解せないと書いた。

 「拉致なんて取り上げるのは日本外交として恥ずかしいよ。あんな小さな問題をね」と、福井県立大の島田洋一教授は本人の口から直接聞いた(平成12~3年頃、知人の結婚式)のだそうだ。拉致という北朝鮮の犯罪を取り上げることがどうして恥ずかしいことなのか。著名であってもまともとは思えない。

 山岡鉄舟は侍従として、近侍の者たちがあっけに取られるほどの啖呵を切って明治天皇を諫めた。鉄舟の諫言は天皇にとって肺腑を抉る話だったらしく、岩倉具視を呼んでことの経緯を話した。岩倉は鉄舟の屋敷を訪れ陛下のお言葉を伝えた。わざわざ岩倉公をお遣わしになったことに鉄舟は恐縮し参内して過日の不敬を詫びた。

 明治天皇の鉄舟への信頼は、この件以来一変したのだそうだが、陛下に対する尊皇心、国家に身命を捧げる覚悟をもって生きた鉄舟だからできたことでもあろう。日本人としての矜持もなく、人権を顧みることもできない人間に陛下の相談役は務まらないだろう。

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 公選法違反(買収)容疑で前法相夫妻が東京地検特捜部に逮捕されたことで、またぞろ安倍晋三首相の任命責任を問う声が出ているが、抄子はこの宮内庁による人選の方が解せない。兵庫県立大の五百旗頭真理事長が天皇陛下の相談役である宮内庁参与に就いた件である。 ▼「拉致なんて取り上げるのは日本外交として恥ずかしいよ。あんな小さな問題をね」。これは平成12~13年頃、福井県立大の島田洋一教授が五百旗頭氏の口から直接聞いたセリフである。知人の結婚披露宴という私的な場での話とはいえ、いかがなものか ▼天皇陛下は皇太子時代から、拉致問題に関して繰り返し「少しでもよい方向に進むことを願う」と述べ、気にかけてこられた。上皇后さまも皇后当時の30年10月、記者団の質問に「平成の時代の終焉と共に急に私どもの脳裏から離れてしまうというものではありません」と文書回答されている ▼天皇陛下は今年4月の靖国神社例大祭に勅使を派遣され、各宮家も玉串料を献進されている。一方、五百旗頭氏は18年9月の小泉(純一郎)内閣メールマガジンで、小泉首相靖国参拝を批判した。「どれほどアジア外交を麻痺させ、(中略)建設的な対外関係を悪化させたことか」 ▼秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまのご誕生前の同年2月の小紙「正論」欄で、女性天皇実現の可能性に言及したこともある。「性別にこだわって廃絶の危険を冒すのではなく、男女いずれであれ、おだやかな敬愛を集め国民とともにある天皇制を望みたい」 ▼福田康夫元首相のブレーンで防衛大学校長を務めた五百旗頭氏は、外交・安全保障の碩学であるのは事実だろう。だとしても、宮内庁天皇陛下の相談役に選んだ意図が分からない。 (2020.7.1)

◇あまりにも…残酷だ

 2002年(平成14年)9月、北朝鮮金正日委員長は小泉総理との首脳会談で拉致を認め謝罪した。翌10月、地村さん夫妻ら被害者5人は帰国(子どもたちは北朝鮮に残された)できたが、横田めぐみさんら8名は死亡(2004年11月、日朝実務者協議で8名の死亡診断書が捏造だったことを北朝鮮が認めた)と伝えられ帰国できなかった。めぐみさんらが死亡したとする北朝鮮の報告書の詳細が明らかにされると、日本中が衝撃を受け深い悲しみに包まれた。北朝鮮に誰もが激しい憤りを覚えたことだろう。

 日本中がこんな気持ちになっていた頃、当時のシンガポール大使(2001年10月17日~)が外務省のアジア局長だった1999年12月、自民党の外交部会で「たった10人のことで日朝正常化交渉が止まっていいのか。拉致にこだわり国交正常化がうまくいかないのは国益に反する」と発言していたことを知った。

 国民の命(人権)を軽んじ拉致問題の解決など眼中になかった姿勢が許せない。即刻帰国させて解任すべきではないかと感じた。過去のことではあっても外務省の要人の発言であり責任を取らせるべきである。

 2000年8月、拉致被害者家族の陳情に対して、このアジア局長は「拉致を棚上げした国交正常化は世論が許さないでしょう」と言ったということだが手遅れである。「駟も舌に及ばず」、外交部会という公の場所で言ってしまったことは取り消せない。

 拉致被害者家族は、所在も生存さえも分からない子どもの無事を祈る辛苦の日々だけでなく、拉致を放置するような外務官僚や政治家などの残酷な言動にどれ程の絶望を味わったことだろうか。 (2020.6.20)

◇国家犯罪「拉致」に立ち向かう

 令和2年6月5日、横田めぐみさん(1977年、北朝鮮に拉致された。当時13歳、中学1年生)の父で、拉致被害者家族会初代代表の横田滋さん(87歳)が亡くなった。9日、横田滋さんの妻の早紀江さん(84歳)ら遺族が都内で記者会見を行った。滋さんについて早紀江さんは、「何も思い残すことはないほど、拉致解決に全身全霊で打ち込み頑張った」と語った。

 拉致問題の解決を難しくしたのは、何もしてこなかった政治家や北朝鮮が拉致なんかするはずないと言い続けたメディアによってあまりにも時間が費やされてしまったこともあるのだろう。

 息子(弟の哲也)さんは、拉致問題が解決しないことについてジャーナリストやメディアの方々から総理批判を耳にするが、総理ほどよくやってくれる人はいない。何もやっていない方が批判をするのは卑怯だ。的を射てない発言は止めてほしいといったことを述べた。

 めぐみさんは、父の誕生日の翌日(11月15日)、下校途中に忽然と姿を消した。1997年1月21日、横田さん夫妻の下に北朝鮮で生きているとの情報がもたらされた。無事を祈り続けた約20年の日々、そして、その後の救出のために戦った20数年の苦悩は想像を絶する。

 アニメ「めぐみ」を生徒に見せようと思えばいつでも見せることができたのに、現職の時それをしなかった。今でも悔いが残っている。北朝鮮の国家犯罪に立ち向かうには、日本人の一部が騒いでいるだけで多くは関心がない、いずれ問題にならなくなると北朝鮮に思われないようにしていくことが肝要である。拉致を解決しなくては国家の明日はないと指導者が考えるようにしなければならない。 (2020.6.12)

◇教職員の定年延長(5)…いずれ延長されるだろう

 国家公務員の定年を延長する国家公務員法改正案はどうやら廃案になるようだ。この改正案は検察庁法改正案と一本化した束ね法案として国会に提出されたが、検察庁法改正案への批判とともに、新型コロナウイルスの感染拡大で雇用環境が急激に悪化し、民間企業が苦しむ中で公務員を優遇することは国民の理解を得られないと判断したようである。

 今回の改正案は定年を2年で1歳ずつ段階的に引き上げるとしていたので、地方公務員も同様の延長になる予定だった。(施行日は令和4年4月1日)

  『年度』           『定年』
・令和 4年度(2022年)   61歳 
・令和 5年度(2023年)   61歳
・令和 6年度(2024年)   62歳 
・令和 7年度(2025年)   62歳
・令和 8年度(2026年)   63歳 
・令和 9年度(2027年)   63歳
・令和10年度(2028年)   64歳 
・令和11年度(2029年)   64歳
・令和12年度(2030年)   65歳 

 働き方などの改革を進めていく中で定年延長はどうしてもやらなければならないものだろう。新型コロナの影響で今回は仕方がないが、安倍憎しの不純な動機で法案成立を妨害した野党などには疑問を感じる。次は新型コロナを克服してからになるだろうから数年では無理かもしれない。 (2020.5.27)

◇学校理解に効果あり

 教育活動を学校、保護者、地域が一体となって進めていければと考えていても簡単にはいかない。学校の考えやこれからどう進もうとしているのかを保護者ならPTAの会合や学年部会などで直接話を聞いたり、配布された文書でそれを知ることができるが、地域住民の多くはそれができない。

 そこで、地域に知らせたい内容を文書にして配布することにした。足利北中学校は約5000戸だったが、公民館や自治会の協力で滞りなく配布することができた。「子どもを非行にする10カ条」、「不登校の理解を深めるために」、「子どもを育てるための提言」、「北中建言」など配布は10回程だった。民生委員会や地域の会合での反応にこの方法はいいと確信した。

 現職最後の西中学校は7000戸だったが同様のことをした。過去のブログで書いたことだが、「部活動の留意事項」、「国旗の全教室掲揚」、「携帯電話の調査結果」、「校訓〔強く正しく美しく〕の設定」、「日本人として〔調査〕」、「学校経営方針」などだった。部活動の留意事項では、みんなに読んでもらいたい、一生捨てないといった声が届くなど配布してよかったと感じた。

 学校経営方針についてはよく分からなかったようで、読むのではなく見る資料との文言を入れればよかったと反省した。国旗の教室掲揚は、地元新聞で報道されたこともありかなりの反響があったが混乱はなかった。

 赴任した当初、どうしてこの学校には苦情の電話が多いのだろうと感じたが、学校の考えや様子が知られるにつれそういうこともなくなった。地域の協力を得るなら学校を知らせる取り組みも必要だろう。  (2020.5.21)

◇マスク不足が解消されたら

 マスクがなくて子や孫が困っていると知り、それではとドラッグストアを回ってみたがどこにもない。そこで、早起きをして店先に並んだが、買える日もあれば買えない日もあり、買えても数枚入りの袋が1個という日が多く、マスクを手に入れるのは容易ではない。

 しばしば並んでいると、何度も顔を合わせ言葉を交わすようになる。マスク購入の動機は同じようなものだった。並んでいる人の多くは高齢者のリタイアした人たちで現役世代は少なかったが、ほとんどが家族を代表して来ていたのである。いつも同じような人がマスクを購入しているとの批判があることをテレビで知ったが、転売目的の買い占めではなかった。

 新型コロナ対策のため朝のマスク販売を店がやめたので購入が難しくなった。マスクの棚には、1人1個、あるいは1家族1個といった注意書きがはられている。多くの人にマスクが行き渡るようにとの配慮は分かるが、1家族1個では2人でも1個、7人でも1個になってしまうので、ちょっとかわそうかなと思った。

 非常事態宣言が解除されてもすぐに平常を取り戻すことは難しいだろう。マスクも以前のように購入できるようになるのは相当先になるかもしれない。家族の役に立ちたいと頑張っている方には、これからも元気にねと言いたくなる。  (2020.5.5)

◇校長室だより

 教職員向けに校長室だより(A4-1枚、月1回程度)を作成していたが、学校経営に大いに役立った。校長が考えていることは教職員だけでなく、保護者に知ってもらうことも必要と感じたので、保護者には2回分をA3にして配布した。

 学校では学年から学年だより、保健室からは保健だより、生徒指導主事から生徒指導だよりなどが作成され、保護者にも配布されるので重複しないようにした。以下のような内容だったが、捨てないでファイルしていると話した生徒もいたので、保護者配布は退職まで続けた。学校医の勧めもあり退職の時には冊子にした。

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 この文書は教職員向けのものですが、学校理解の一助にとの思いから保護者の皆様に配布させていただきます。ご一読いただき、ご意見・ご感想などお寄せいただければ幸いです。(校長 ○○○○)

 みんなの心に輝く学校をめざして-平成20年4月1日

 みんなとは、生徒であり、保護者であり、地域の方々であり、教職員です。西中を語る時、誰もが瞳を輝かせ満ち足りた気持になる。そんな学校を創りたい。そのために、まずは校長の考えをお知らせすることにします。
 今回から何回かでお知らせする内容は、校長の心構えにしました。校長のあり方は、学校の将来にまで大きく影響します。したがって、最初に取り上げましたが、この心構えは校長だけに必要なことではないと思います。

◇意見を積極的に述べる職員の育成とその環境をつくる
 積極的な発言を奨励すべきである。世の中には沈黙を美徳と捉えているような人も少なくはない。未曾有の教育危機にあるこの時代に、疑問を感じても黙っていて発言しないのは、世の中に不誠実を働いているのと同じである。積極的に発言していくことで、職員の能力は引き出される。意見を述べたり聞く中で教育観(理念)も培われる。意見を表明できる環境は、心の健康や安定に寄与することにもなり、活力あふれる職員を生み出す。したがって、たとえ間違っていると思える意見でも、意見は意見として尊重すべきであるし、発言したことによって発言者の不利益となるような対応は絶対にしないことである。

◇ゆとりのもてる職場をつくる
 教職員には十分な能力がある。難関な採用試験に合格してきた教職員の力に、疑問との声を聞くこともあるが、私の経験では、教職員の力を引き出せない、活かしきれないがための批判が大半と感じている。目の前に障害物を置いておき、後から尻をはたいても効果は上がらない。能力を十分に発揮させるためには、障害を取り除くという観点からの実践や配慮が必要である。なかなか解決できない問題も、ゆとりのある職場なら程なく解決できる。

◇後輩を育てる考え方を進める
 学校を動かす(機関車役)のは若い教職員である。後輩がやりやすいようにさり気なく力を出す。仕事を押しつけない。それが年上の務めでもあり、自分を向上させていくという考えを浸透させていくことが大切である。残りの教職人生もあとわずかといった年齢に達し、自分のことが終わればそれで終わりではさびしい。高給をもらう価値がない。

◇人を命令で動かさない
連合艦隊の司令長官、山本五十六の言葉に、「やって見せ、言って聞かせてさせてみて、ほめてやらねば人は動かず」がある。軍隊は命令で動く世界である。海軍の頂点に立った人物が、人は命令では動かないと言っているのである。校長は全国で4万人を越える。そんな存在の校長が命令で人を動かそうとするなどは、誠におこがましいことである。


 みんなの心に輝く学校をめざして)-平成20年4月14日

◇交流(連携)を深める
 学校のために地域や保護者がいるのではない。生徒や保護者、地域のために学校がある。教職員は世間知らずとの批判も時に聞くことがあるが、保護者や地域の方との交流を進めていくならそのような批判はなくなるだろう。我々は教職に就いているからこそ多くの人たちとこのように触れ合える、と交流を深めることが必要である。私は練習試合の時等、半分は生徒を指導していたが、半分は保護者とよもやま話をしていました。この時間は実に楽しい時間でした。

◇学校経営方針等を知らせる
 開かれた学校づくりの目指すところは教育改革にある。いつでも気軽に学校に立ち入れる等といったことは開かれた学校づくりの誤解である。学校の意志を保護者や地域にきちんと説明する。学校がもっている各種の情報を可能なかぎり発信し学校理解を進めていく。保護者や地域の願い等が、学校運営や教育活動に活かされることが開かれた学校づくりなのである。西中の目指していることを保護者や地域が全く分からないようであれば、西中は開かれた学校とは言えない。

◇現場からの教育改革
 教育界の声は教育界外に発してこそ、教育効果が上がることもある。青少年を取り巻く不健全な環境を改善したり、健全育成のために見直していかねばならない問題は数多い。そのためにも、教師は沈黙してはならない。青少年がポルノ雑誌等を平然と見られる状況を放置し、一方で青少年に性道徳を説いても意味はない。これからはマスコミ関係者を避けるのではなく、むしろ取り込み、行政等を動かしていくことが必要である。心の荒廃が叫ばれて久しいが、時間はかかっても教育改革を進め、教育環境を整備していくことが大切である。

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 みんなの心に輝く学校をめざして)-平成20年5月1日

◇積極的な生徒指導は今日的国民的課題である
 今日の青少年にまつわるさまざまな事件や問題を解決するためには、学校、家庭、地域、そして、社会全体が健全育成のために連携していく必要がある。そのために、学校の果たす役割は非常に大きい。学校が問題を抱え込み解決するのではなく、家庭や地域との連携を深めて、同一歩調で対応していく役割を担うのです。そのための専任者(=生徒指導主事)の加配は、どこの学校にも必要であり、ぜひ実現させたいものです。

◇正しい情報を発信する
 マスコミの情報は、我々の認識とかけ離れたものも多い。また、どう考えても、青少年を不健全な方向へ導き、世に流されて生きることを奨励しているとしか思えないテレビやラジオの放送は、教育の荒廃を助長しているようにも思える。そして、知ってほしい教育の真実は、知る人ぞ知るで終わることも多い。正しい情報は正しい判断を促す。各種会合や文書で、学校は正しい情報の発信に努める必要がある。

◇生徒への指導内容を知らせる
 家庭の協力を得るには、学校での指導内容をその都度知らせることが必要である。知らせなければ学校と家庭が共同歩調を取れない。時に学校と家庭の溝が深まることもあるが、家庭が我々と同じような情報を得ていないこと、そして、学校の指導内容を知らないからということもあります。指導内容を知らせることが大切です。

◇管理職がいないと動かない学校をつくってはならない
 管理職の指示(判断)がなくては動けない学校は学校ではない。すべての教職員が、管理職との気持ちで職務を遂行することが大切である。取るに足らないようなことまで報告させ、一つ一つ管理者が指示するようでは、無責任な人間を生み出すだけだ。管理者よりはるかに有能で偉大な教職員は少なくはない。無為に過ごさせては教育界はもとより日本の損失だ。

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 みんなの心に輝く学校をめざして4)-平成20年5月12日

 校長には、生徒や保護者、地域の方々の前で話をする機会が数多くあります。私は今まで、出かけて行った先々で、意見を述べる機会があれば、必ず意見を述べることを自分に課していました。ですから、話す機会は少なくはなかったのですが、話すことはとても苦手です。意を尽くせずに誤解を与えてしまうことが多々あるからです。
 そこで、今回からは意を尽くせなかった部分を補う意味も含め、話そうとしていた内容や「心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば」かもしれませんが、その時その時の考え等をお知らせすることにします。
            
◇入学式(4月9日<親を尊敬する>) 
 「親を尊敬してほしい。世界中どこでも親は子どもにとって尊敬の対象です。愛情を注ぎ、皆さんの年まで育てるのは並大抵のことではありません。誰が考えても、それは尊敬に値することです。次に、同級生はもちろん上級生との関係も深め、一生の友達をこの西中でたくさん作ってほしいということです。そのためには、お互いに努力することが大切です。人間関係は、どちらか一方の努力だけで深まることはありません。もちろん、先生との関係も深めて、一生の師弟関係を築いてほしい」と式辞に述べました。

※親が親として存在する、それだけで尊敬に値するという認識をもたせたいものです。尊敬の念までは難しければ、せめて感謝の気持ちぐらいはもたせたい。また、人との関係を煩わしいと敬遠するような人間が、少なからず生み出されている世の中です。人との関係を大事にする人間を育てたいと思います。

◇朝会(4月16日<居心地>)
 全学級が学級編成されました。どの学級も、居心地のいい学級にしてほしいと思います。学級づくりにとって、この居心地はとても重要です。皆さん一人一人が安心して登校でき、厳しいことがあっても、それはそれで、楽しいことと思えたり、目標に向かって思いっきり活動できる学級は、居心地がよくなくてはなりません。
 そんな学級づくりのために、いじめが起きない学級づくりのために、先生方もがんばってくれますが、それだけでは不十分です。思いやりの心をもって友達に接したり、友達の頑張りを称えたり応援したり、規則を守ったり、我がままを抑え協力する、といった一人一人の努力も大切です。
 校長の私でも、勝手なことを言ったりやったりしていれば、先生方から相手にされなくなっていきます。そして、居心地が悪くなり、ついに居場所をなくしてしまいます。
 新年度が始まったばかりです。居心地のいい学級をつくってほしいと思います。できれば、自慢できるような学級にしてほしいと思います。

※諸々の会合等で、生徒一人一人の居場所が話題になることがありますが、居場所は用意されるもの、と理解されているようです。居場所は自ら確保するもの、との認識に欠けているように思います。誰かが用意するものと考えていれば、居心地が悪ければ不満ばかりです。自らの努力の部分が大きいことを考えてほしいと思っています。

  (2020.4.30)