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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇校長室だより

 教職員向けに校長室だより(A4-1枚、月1回程度)を作成していたが、学校経営に大いに役立った。校長が考えていることは教職員だけでなく、保護者に知ってもらうことも必要と感じたので、保護者には2回分をA3にして配布した。

 学校では学年から学年だより、保健室からは保健だより、生徒指導主事から生徒指導だよりなどが作成され、保護者にも配布されるので重複しないようにした。以下のような内容だったが、捨てないでファイルしていると話した生徒もいたので、保護者配布は退職まで続けた。学校医の勧めもあり退職の時には冊子にした。

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 この文書は教職員向けのものですが、学校理解の一助にとの思いから保護者の皆様に配布させていただきます。ご一読いただき、ご意見・ご感想などお寄せいただければ幸いです。(校長 ○○○○)

 みんなの心に輝く学校をめざして-平成20年4月1日

 みんなとは、生徒であり、保護者であり、地域の方々であり、教職員です。西中を語る時、誰もが瞳を輝かせ満ち足りた気持になる。そんな学校を創りたい。そのために、まずは校長の考えをお知らせすることにします。
 今回から何回かでお知らせする内容は、校長の心構えにしました。校長のあり方は、学校の将来にまで大きく影響します。したがって、最初に取り上げましたが、この心構えは校長だけに必要なことではないと思います。

◇意見を積極的に述べる職員の育成とその環境をつくる
 積極的な発言を奨励すべきである。世の中には沈黙を美徳と捉えているような人も少なくはない。未曾有の教育危機にあるこの時代に、疑問を感じても黙っていて発言しないのは、世の中に不誠実を働いているのと同じである。積極的に発言していくことで、職員の能力は引き出される。意見を述べたり聞く中で教育観(理念)も培われる。意見を表明できる環境は、心の健康や安定に寄与することにもなり、活力あふれる職員を生み出す。したがって、たとえ間違っていると思える意見でも、意見は意見として尊重すべきであるし、発言したことによって発言者の不利益となるような対応は絶対にしないことである。

◇ゆとりのもてる職場をつくる
 教職員には十分な能力がある。難関な採用試験に合格してきた教職員の力に、疑問との声を聞くこともあるが、私の経験では、教職員の力を引き出せない、活かしきれないがための批判が大半と感じている。目の前に障害物を置いておき、後から尻をはたいても効果は上がらない。能力を十分に発揮させるためには、障害を取り除くという観点からの実践や配慮が必要である。なかなか解決できない問題も、ゆとりのある職場なら程なく解決できる。

◇後輩を育てる考え方を進める
 学校を動かす(機関車役)のは若い教職員である。後輩がやりやすいようにさり気なく力を出す。仕事を押しつけない。それが年上の務めでもあり、自分を向上させていくという考えを浸透させていくことが大切である。残りの教職人生もあとわずかといった年齢に達し、自分のことが終わればそれで終わりではさびしい。高給をもらう価値がない。

◇人を命令で動かさない
連合艦隊の司令長官、山本五十六の言葉に、「やって見せ、言って聞かせてさせてみて、ほめてやらねば人は動かず」がある。軍隊は命令で動く世界である。海軍の頂点に立った人物が、人は命令では動かないと言っているのである。校長は全国で4万人を越える。そんな存在の校長が命令で人を動かそうとするなどは、誠におこがましいことである。


 みんなの心に輝く学校をめざして)-平成20年4月14日

◇交流(連携)を深める
 学校のために地域や保護者がいるのではない。生徒や保護者、地域のために学校がある。教職員は世間知らずとの批判も時に聞くことがあるが、保護者や地域の方との交流を進めていくならそのような批判はなくなるだろう。我々は教職に就いているからこそ多くの人たちとこのように触れ合える、と交流を深めることが必要である。私は練習試合の時等、半分は生徒を指導していたが、半分は保護者とよもやま話をしていました。この時間は実に楽しい時間でした。

◇学校経営方針等を知らせる
 開かれた学校づくりの目指すところは教育改革にある。いつでも気軽に学校に立ち入れる等といったことは開かれた学校づくりの誤解である。学校の意志を保護者や地域にきちんと説明する。学校がもっている各種の情報を可能なかぎり発信し学校理解を進めていく。保護者や地域の願い等が、学校運営や教育活動に活かされることが開かれた学校づくりなのである。西中の目指していることを保護者や地域が全く分からないようであれば、西中は開かれた学校とは言えない。

◇現場からの教育改革
 教育界の声は教育界外に発してこそ、教育効果が上がることもある。青少年を取り巻く不健全な環境を改善したり、健全育成のために見直していかねばならない問題は数多い。そのためにも、教師は沈黙してはならない。青少年がポルノ雑誌等を平然と見られる状況を放置し、一方で青少年に性道徳を説いても意味はない。これからはマスコミ関係者を避けるのではなく、むしろ取り込み、行政等を動かしていくことが必要である。心の荒廃が叫ばれて久しいが、時間はかかっても教育改革を進め、教育環境を整備していくことが大切である。

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 みんなの心に輝く学校をめざして)-平成20年5月1日

◇積極的な生徒指導は今日的国民的課題である
 今日の青少年にまつわるさまざまな事件や問題を解決するためには、学校、家庭、地域、そして、社会全体が健全育成のために連携していく必要がある。そのために、学校の果たす役割は非常に大きい。学校が問題を抱え込み解決するのではなく、家庭や地域との連携を深めて、同一歩調で対応していく役割を担うのです。そのための専任者(=生徒指導主事)の加配は、どこの学校にも必要であり、ぜひ実現させたいものです。

◇正しい情報を発信する
 マスコミの情報は、我々の認識とかけ離れたものも多い。また、どう考えても、青少年を不健全な方向へ導き、世に流されて生きることを奨励しているとしか思えないテレビやラジオの放送は、教育の荒廃を助長しているようにも思える。そして、知ってほしい教育の真実は、知る人ぞ知るで終わることも多い。正しい情報は正しい判断を促す。各種会合や文書で、学校は正しい情報の発信に努める必要がある。

◇生徒への指導内容を知らせる
 家庭の協力を得るには、学校での指導内容をその都度知らせることが必要である。知らせなければ学校と家庭が共同歩調を取れない。時に学校と家庭の溝が深まることもあるが、家庭が我々と同じような情報を得ていないこと、そして、学校の指導内容を知らないからということもあります。指導内容を知らせることが大切です。

◇管理職がいないと動かない学校をつくってはならない
 管理職の指示(判断)がなくては動けない学校は学校ではない。すべての教職員が、管理職との気持ちで職務を遂行することが大切である。取るに足らないようなことまで報告させ、一つ一つ管理者が指示するようでは、無責任な人間を生み出すだけだ。管理者よりはるかに有能で偉大な教職員は少なくはない。無為に過ごさせては教育界はもとより日本の損失だ。

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 みんなの心に輝く学校をめざして4)-平成20年5月12日

 校長には、生徒や保護者、地域の方々の前で話をする機会が数多くあります。私は今まで、出かけて行った先々で、意見を述べる機会があれば、必ず意見を述べることを自分に課していました。ですから、話す機会は少なくはなかったのですが、話すことはとても苦手です。意を尽くせずに誤解を与えてしまうことが多々あるからです。
 そこで、今回からは意を尽くせなかった部分を補う意味も含め、話そうとしていた内容や「心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば」かもしれませんが、その時その時の考え等をお知らせすることにします。
            
◇入学式(4月9日<親を尊敬する>) 
 「親を尊敬してほしい。世界中どこでも親は子どもにとって尊敬の対象です。愛情を注ぎ、皆さんの年まで育てるのは並大抵のことではありません。誰が考えても、それは尊敬に値することです。次に、同級生はもちろん上級生との関係も深め、一生の友達をこの西中でたくさん作ってほしいということです。そのためには、お互いに努力することが大切です。人間関係は、どちらか一方の努力だけで深まることはありません。もちろん、先生との関係も深めて、一生の師弟関係を築いてほしい」と式辞に述べました。

※親が親として存在する、それだけで尊敬に値するという認識をもたせたいものです。尊敬の念までは難しければ、せめて感謝の気持ちぐらいはもたせたい。また、人との関係を煩わしいと敬遠するような人間が、少なからず生み出されている世の中です。人との関係を大事にする人間を育てたいと思います。

◇朝会(4月16日<居心地>)
 全学級が学級編成されました。どの学級も、居心地のいい学級にしてほしいと思います。学級づくりにとって、この居心地はとても重要です。皆さん一人一人が安心して登校でき、厳しいことがあっても、それはそれで、楽しいことと思えたり、目標に向かって思いっきり活動できる学級は、居心地がよくなくてはなりません。
 そんな学級づくりのために、いじめが起きない学級づくりのために、先生方もがんばってくれますが、それだけでは不十分です。思いやりの心をもって友達に接したり、友達の頑張りを称えたり応援したり、規則を守ったり、我がままを抑え協力する、といった一人一人の努力も大切です。
 校長の私でも、勝手なことを言ったりやったりしていれば、先生方から相手にされなくなっていきます。そして、居心地が悪くなり、ついに居場所をなくしてしまいます。
 新年度が始まったばかりです。居心地のいい学級をつくってほしいと思います。できれば、自慢できるような学級にしてほしいと思います。

※諸々の会合等で、生徒一人一人の居場所が話題になることがありますが、居場所は用意されるもの、と理解されているようです。居場所は自ら確保するもの、との認識に欠けているように思います。誰かが用意するものと考えていれば、居心地が悪ければ不満ばかりです。自らの努力の部分が大きいことを考えてほしいと思っています。