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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇学校不信を招くことになっては

 宿題は、クラスや学校によって内容などに違いがあって当然とは思うが、それが適切かどうかを学校は正しく判断しなければならない。

 「自分の子どもが通う小学校の宿題が多すぎる。友だちのところ(友人の子どもが通う他の小学校)はすごく少ないのに」と話す母親たちの会話を耳にしたことがあるが、親が面倒を見ないとできない内容が多ければ、苦痛を感じる保護者も少なくないだろう。

 長期休業などに出される宿題については、どこの学校もその内容などを印刷して子どもに配布するが、同じ市内の子どもの宿題に大きな差があってはならない。プロの教師が見れば適切かどうか瞬時に分かる。教育委員会の指導も時には必要かもしれない。

 あまりにも多いと勇気を奮い起こして学校に要望しても、一向に改善されなければ保護者や子どもの不満はやがて学校不信となっていく。学校への意見や要望が少なかったとしても無視するようなことがあってはならない。宿題のプリントを見て、「これ酷いね」と学校への不満をあからさまに口にする保護者が益々増えていくことになる。 (2016.10.12)

 

◇公務員のように有給休暇が取れたら

 総理が企業に給与の引き上げを要請しているのはとてもいいことだと思う。今後も引き上げを要請してほしいものである。

 随分前の新聞に、政府や経済界が「プレミアムフライデー」構想の導入を検討しているとの記事があった。月末の金曜日の午後3時に退庁・退社ができれば、浮いた時間を買い物や旅行など充てることができるので、個人消費の喚起に繋がるというのである。

 しかしそれは土曜日が休みの人に恩恵をもたらしても、休みではない人、特に月末は忙しく休めない民間人にとっては何の恩恵ももたらさない。

 公務員は時間単位で有給休暇が取れるので、2時間の時間給を取ってもらえば、制度を導入しなくても済みそうである。民間では、休暇を半日又は1日単位でしか取れないところが少なくない。僅か30分1時間の用事でも、午前であれば午前が、午後になれば午後が休暇になる。

 公務員と同じように時間で有給休暇が取れれば、いざという時のために休暇を残しておくことができる。時間で有給休暇が取れれば職場も働き易くなる。「プレミアムフライデー」よりも早く実現すべきだろう。  (2016.10.4)

◇一生の思い出になるだろう

 平成28年7月、国体候補選手の強化のために3年ぶりに韓国を訪問した。日本の高校生との剣道交流ということで、5校の高校生が集まってくれた。遠くは高速道路を使って3時間もかけて来てくれたのである。

 前回も感じたことだが、韓国の高校生はとても強い。速い打ちと手数の多さは相変わらずで思い切りがいい。今年の国体候補の高校生は、最初は戸惑っていたが、韓国の高校生にも慣れ、韓国の高校生かと見間違うほど思い切りのいい試合を展開し、韓国チームに負けなくなったのである。

 錬成会の開始に先立ち、以下のような内容の挨拶をしたが、

 (アンニョンハセヨ)
 本日は、国体候補選手の強化のための錬成会に、朝早くから、又、遠路お越しいただきありがとうございます。

 3年前も本日のように多くの韓国の高校生に集まっていただきお世話になりました。

 韓国の高校生は、強くて礼儀正しく、とてもいい刺激を受けました。お陰様で、あの時の高校生は、10月の国体で上位入賞を果たしました。

 今日明日で行われる錬成会で、韓国と日本の高校生が親睦を深め、一生の友達関係が築けるよう願っています。2日間どうぞ宜しくお願いします。
 (カムサミダ)

 韓国と日本の高校生は親睦を深め友情を培うことができた。「日本人と韓国人は仲良くしなければならない。剣道を通してお互いを知り、信頼関係を深めていくべきである。」との思いを双方がもっていたからだろう。

 国と国とのギクシャクした関係は相変わらずだが、関係改善するためには、諸々の交流を重ねながら相互不信を解消することだろう。韓国人の気遣いに心から感謝した素晴らしい交流だった。 (2016.9.27)

◇平日割引もしたらいい

 休日の高速料金がどこまで行っても千円だった頃は、いろんな場所で渋滞が発生するなど、休日はいつも混雑していたように思う。

 現在は休日どこまで行っても3割引だが、もう少し安ければと考えている人は多いだろう。しかし、平日は割引がないので、そのことを思えば特に不満はないのかもしれない。

 金はあっても暇がない、暇はあっても金がないなど、人はそれぞれだが、高齢化が進んだ現在では両方持ち合わせた高齢者も少なくない。そういう高齢者に観光などで遠方に出かけてもらい、大いに金を使ってもらえれば少しは日本の経済もよくなるだろう。

 そのためには平日割引も取り入れたらいい。当面の間平日も3割引にするとか、無理なら2割引にするとか、割引をすれば高齢者だけでなく出かけようとする人が増えるかもしれない。

 日光宇都宮道路は以前は閑散とした道路で、宇都宮から乗って日光に着くまでに何台も車に出会わないほどだったが、料金を半額にしたら利用者は倍どころか、5~6倍にはなったという気がする。

 割引をしてもネクスコの利用収入が大きく減るとは思えない。減収分を国が補助することでの実施でも金をばらまいた過去の経済対策よりはましである。  (2016.9.20)

◇強いだけじゃない

 リオのオリンピックで、柔道73㎏級の金メダルに輝いた大野将平選手は、アゼルバイジャンのオルジョイ選手に勝った瞬間、にこりともせず万歳もガッツポーズもしなかった。

 前回のロンドン大会では男子柔道に金メダルがなかったので、2大会ぶりの金メダルであり、喜びを爆発させるような派手な振る舞いがあっても不思議ではなかった。しかし、大野選手は気持ちを乱すことなく、しっかりと礼をして畳を降りたのである。そして、やっと笑顔を見せたのだった。

 試合後にそのことを尋ねられ、相手がいますからと敗者を気遣ったのである。そして、礼に始まり礼に終わる武道の精神、柔道の素晴らしさ、強さ、美しさを伝えられたのではないかと柔道家としてその魅力を語ったのである。

 柔道の国際大会で相手をぶん投げ、体にのった状態でガッツポーズをした選手がいたが、武道の精神はどうしたのかと感じたことがある。剣道では、有効打突が宣告された後でも宣告が取り消される不適切な行為なのである。

 強いだけではなく敗者に敬意を払うなど、金メダルに相応しい人間性を感じたからこそ大野選手を多くの日本人が賞賛したのだろう。清々しい気持ちにさせてくれたのである。  (2016.9.13)

◇2期8年のアメリカよりいいかな

 自民党総裁の任期延長に関しては、ニュースでもしばしば取り上げられているが、早期決着のために議論が盛んに行われているのだろうか。読売新聞(平成28年8月26日)は、小泉進次郎議員が「なぜ今なのか分からない。急いで議論するべきことがそれか」との疑問を呈したと報じていた。

 総裁の任期を2期6年までとしている党則を変えることについての思いを語ったのだが、延長が必要ないならそう言えばいいことで、そうでないならいつ議論したらいいのだろう。この発言に違和感を覚えた人は少なくなかったろう。

 安倍総理の任期は2018年の9月までだが、3年の延長をしても、安倍総理が引き続き総裁になるとは限らない。「2年後どうなっているか分からないではないか」との小泉議員の発言の通りである。

 総理や閣僚があっという間に交替してしまう日本は、外交面でも内政面でも問題である。長く続けて成果を上げてほしいものだ。3期9年になったら、アメリカの2期8年よりいい制度になるかもしれない。総理として不適格だったら、次の総裁選で選任しなければいいので、3年以内に総理を辞めさせることができるが、アメリカは4年が必要である。良ければアメリカより長くやってもらうこともできる。

 安倍総理にいつまでもやっていられたら、総理になりたくてもなれないなど、3期目の総裁を阻止したい人達もいるだろう。しかし、国民の気持ちになれば、国家国民のためになるなら引き続きやってもらいたいし、ならないなら任期の途中でも辞めてもらいたい。困難な国の状況を考えたら、身を捨てて取り組む気概のある人であってほしいものだ。  (2016.9.6)

◇堂々としている姿が見たい

 2016年の夏の甲子園大会は、21日の作新学院対北海の決勝戦をもって終了した。今年はオリンピックと重なりいつもより注目度は低かったかもしれない。

 テレビを見ていていつも感じることだが、負けたチームの選手が袋に砂を詰める行為を止めさせたい。そんな場面を相変わらず放映しているが、もう止めてもらいたいものだ。

 NHKに以下のような内容の意見を送った(2014年8月)が、砂を袋に詰めている選手の姿は美しくないし見たくはない。

 高校野球のテレビ中継を見ていて気になっていることですが、それは、負けた学校の選手達の砂の袋詰めと号泣と言ってもいいくらいの悔し泣きです。こんなところは放映しない方がいいと思います。

 本戦出場を果たした代表校の選手達は、小中学生の憧れです。負けた時は、悔しさにじっと耐え、堂々と胸を張って立つ姿を見せてほしいものです。兵庫県の県議のようなことをしてはいけません。

 砂を持ち帰ることには、それなりの思いがあるのでしょうが、砂をかっぱいて袋に詰めるのは、もう止めるべきです。放映もすべきではありません。砂を持ち帰りたい学校は、目立たないようにさりげなくやったらいいのです。

 NHKには、高校生の凛々しい姿を放映し、後に続く小中学生を育てていくとの考えはないのでしょうか。

 2014年の夏、優勝した大阪桐蔭に5対3で破れた明徳義塾の岸潤一郎投手は、「自分がしっかり投げていれば勝てた試合。泣きそうになったが、堂々としている姿を見せたかった」と涙を流さず砂も持ち帰らなかったそうである。見習ってほしいものだ。  (2016.8.30)