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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇長く続いていても正しくはない

 新年になれば私立高校の一般入試、2月に入れば特色選抜入試、3月には県立高入試がある。入試事務など進路に関してはミスが許されないとの思いがあり、進路指導主事や3学年担当職員は相当な緊張感をもって日々を過ごすことになる。入試関係の仕事がなければ3年生の担任を毎年やってもいいと話す担任が何人かいたが、正直な気持ちだろう。

 現職中、入学願書を生徒から預かり中学校が取りまとめて高校に提出することに疑問を感じていたが、高校がそれを望み職員から何の声も上がっていなかったこと、そして、毎年のことだったので何の行動もせずそのままにしてしまった。今はそのことを心残りに思っている。多忙な学校現場を改善しない限り採用試験受験者減の流れは止められない。

 入学を希望する学校に願書を提出するのは生徒本人であるべきで、それが正しいことだろう。どんな困難があろうとも物事は正しくやるべきである。随分前の話だが、子どもが希望の高校を受けさせてもらえなかったと話した保護者がいたと聞いたことがあるが、生徒本人が願書を提出する状況になっていればそんなことが起こるはずもなく批判されることもないだろう。

 栃木の県立高等学校入学者選抜要項には、「出願に要する書類は、在学又は出身の中学校、義務教育学校中等教育学校又はこれらに準ずる学校の校長を経由して志願先の高等学校の校長に提出するものとする。ただし、中学校、義務教育学校若しくはこれらに準ずる学校を卒業し、又は中等教育学校の前期課程を修了した後5年以上を経過した志願者は、志願者本人が直接志願先の高等学校長に提出するものとする。」と書かれている。卒業後5年以上経過した者は志願先の高等学校長に直接提出することができるなら5年未満の志願者だってできるはずである。

 埼玉県の入学者選抜実施要項には、出願書類の提出方法として、「原則、中学校がまとめて郵送による出願とする。ただし、中学校がまとめて持参、志願者が郵送・持参によって提出することもできる。」と記されている。やろうと思えばできないことではない。長年続いていたことではあるが改めなければならないだろう。  (2022.12.30)