同僚が評価する教職員の評価は管理職より厳しく確かなことも多い。したがって、同僚の評価を考慮して教職員の処遇を行うことは重要である。特に管理職の登用では重要だろう。
ある学校に教職員から全く信頼のない教頭がいた。しかし、校長になってしまった。年齢や経験、校長試験の結果だけでなく、教職員に信頼されているかを考慮した人事が行われたなら、こういうことはなかっただろう。
教諭の時の評判は特に悪かったわけではないが、管理職(教頭)という立場を得たことで、自制してきた本来の姿が表に出てしまったのかもしれない。校長になっても相変わらずの評判で、改善のためには教職員による自分への評価を知る必要があると感じたのである。
以下は、現職最後となった中学校で行った教職員による管理職(校長と教頭に対する)評価である。校長と教頭は、芳しい評価をいただけなかったとしても結果を公表しようと決めていた。
普通にやっていれば教職員もそれなりに評価してくれることが分かり、こういう調査は他校でもやるべきではないかと感じたのだった。
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質問には、『はい』(そう思う、どちらかと言えばそう思う)か、『いいえ』(そうは思わない、どちらかと言えばそうは思わない)のどちらかで答える方法をとり、『はい』と答えた人数を百分率で表した。(平成21年10月調査)
◆(本校の校長・教頭は)どんな管理者であると思いますか。
*話を聞いてくれる管理者である。
『はい』 … 93%
*ゆとりのもてる学校をつくる管理者である。
『はい』 … 80%
*職員との信頼関係を高められる管理者である。
『はい』 … 82%
*教職員を信頼し、任せるところは任せる管理者である。
『はい』 … 93%
*力強く学校を引っ張る(指導力のある)管理者である。
『はい』 …100%
*本質を大切にする(表面的なこと、形式に捉われない)管理者である。
『はい』 … 93%
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この評価は他の評価と併せて全戸配布で公表した。 (2016.7.12)