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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営(足利市立中学校)、「生き生きとした学校生活のために」生徒指導主事として取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇納得の評価などできないだろう

 今次改定で、指導要録の書式が変わり各教科の評価が3観点になった。「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」の3観点の学習状況をA、B、Cで評価し5段階の評定を出すのだが、観点別評価が4観点から3観点になっても負担が減るわけではなく、相当な時間と労力が必要である。

 A:十分満足できる(目標到達度80%以上)、B:おおむね満足できる(到達度50%以上80%未満)、C:努力を要する(到達度50%未満)の観点別評価から5段階の評定、5:十分満足でき程度が高い(到達度90%以上)、4:十分満足できる(80%以上90%未満)、3:おおむね満足できる(50%以上80%未満)、2:努力を要する(20%以上50%未満)、1:一層努力を要する(20%未満)を算出するために、記録していた複数回の観点別評価を一つに集約することになるが、3観点の到達度を細かく数値化(Aであっても80%のAなのか、95%のAなのか)できるのだろうか。3観点の重み付けはどうなっているのだろうか。3観点を合計して3で割ればいいというものでもない。

 栃木県の「新学習指導要領に基づく指導と評価の一体化のための学習評価に関する参考資料」を見ると、県教委が相当な労力を注ぎ込んだことが分かる。しかし、資料は参考であって最後まで書かれているわけではない。現場の教師は生徒の実態や学校の状態等を考慮して目標、評価規準、評価計画などを作成しなければならない。もうやってられないという気持ちになる教師も少なくないはずだ。全くの私見だが、自分が作成した評価規準や評価計画などに適切妥当と胸を張れる教師など一人もいないだろう。   (2021.11.1)