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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇携帯電話(5)…原則禁止を維持すべきだった

 文部科学省は7月13日、原則禁止としてきたスマートフォンなどの携帯電話の学校への持ち込みについて、外部有識者による会議での了承を受け中学校では条件付きで容認する方針を決めた。小学校では従来通り原則禁止を維持するが、保護者の申請があれば例外的に認められる。7月中に全国の教育委員会に通知されるとのことだが、通知には強制力はなく教委や学校が最終判断をすることになる。

 子どもの利用率の増加(中学生は約7割)を踏まえ災害時などの緊急連絡手段として有効と判断したこと、特に中学生は部活動などで帰宅時間が遅くなる生徒も多く保護者からの要望があることを踏まえて見直したとのことだ。学校内での管理方法やトラブル発生時の責任の所在を明確にすること、有害サイトへの接続を制限する「フィルタリング」を保護者が設定すること、正しい使い方を学校や家庭が適切に指導することが持ち込みの条件となる。校内での使用は禁止である。

 先行の大阪府は43の自治(33市、9町、1村)のわずか3町が許可しているとのことなので、原則禁止の方針を改めたとしても一気に広がることはないのかもしれないが、持ち込みを認める学校や希望する生徒は確実に増えていくだろう。

 登下校中に起こる災害や犯罪の危険性よりも、持ち込みで起こる弊害(紛失や盗難、歩きスマホ、休み時間や授業中の通話やメール、盗撮、画像の流出など)の方がはるかに大きな問題だろう。普及率を考慮すると保護者を巻き込んで分別のある使い方を考えた方が教育的との考えが文科省にあったようだが、教育の現場をあまりにも知らな過ぎる。

 大幅な超過勤務や本来の業務以外の様々な雑務を強いられ心身を病む教員が多数出ている教育現場はブラック職場と言われたりするが、負担軽減どころか新たな負担が加わることになる。校内への持ち込みによって問題が発生したら学校には一切責任がないということにはならない。学校の希望で持ち込ませたわけでもないのに責任を追求されるかもしれない。正しい使い方は学校ではなく販売した業者や保護者、文科省が教えるべきだろう。文科省には現場の負担軽減との観点で教育を考えてほしいものだ。