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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇生徒指導(33)…放任と同じではないか

 子どもが小学生の頃まではそれなりの手をかけてきたのに、中学生になると、「大きくなった、もう大人だ。判断力はついているはず」などと放任する保護者がいる。体は大きくなり、大人と同じようになっても心の面はそうではない。逆に、心の面では手がかかる時期になったと理解すべきだろう。

 高校生くらいになれば安定するが、中学生は暴風雨の時代などと言われるくらい、ちょっとしたことで傷つき、悩み、心の揺れには相当なものがある。子どもの話を聞く時には、まずはじっくり聞いて否定しない。独りよがりやわがままな部分があれば、改められるよう諸々の見方、考え方を示すのである。

 現職の頃は中学生に携帯電話を持たせない取り組みをし、それなりの効果を上げていたが、今では8割以上(全国平均)の中学生が所持(ほとんどがスマートフォンしている。ここ数年で一気に増えたということだが、携帯電話を持たせたために起こった結果に苦しんでいる保護者は少なくないだろう。携帯電話を持たせることは放任と何ら変わりがないと感じている。

 子どもを非行にする10カ条「教育よ、よみがえれ」で、若林繁太先生(1978年、篠ノ井旭高校の校長として、全国から集まった中途退学などの多数の生徒を立ち直らせた教育実践で、読売教育賞を受賞。故人)は、子どもの部屋に電話を設置すれば、子どもは親に知られずに外部と連絡が取れるし、色々な情報を収集することができるので、子どもが非行化する理想的な環境作りと述べている。携帯電話は、子ども部屋の電話以上に便利で理想的な環境を提供することになる。

 携帯電話を持たせても非行に走るとは限らない。もちろん、トラブルが起きたり何らかの被害に遭うとは限らないが、若林繁太先生のような実践家が指摘していることは重く受け止めるべきである。携帯電話を持たせたからには、持たせてなかった時以上に注意する必要があるだろう。