リオデジャネイロのオリンピックで、柔道73㎏級で金メダルを獲得した大野将平選手を過去のブログ「強いだけじゃない」に書いたが、大野選手は東京オリンピックでも73㎏級に出場し、延長の末にジョージアのシャフダトゥアシビリ選手に優勢勝ちし2大会連続金メダルの偉業を成し遂げた。
今回の試合(全5試合)でも勝ち誇るような派手な振る舞いは一切なく、試合後には深々と礼をし畳を降りていた。正しく組んで正しく投げる伝統的な柔道を磨き、正々堂々と相手に立ち向かう姿には心を動かされるものがある。
競技者なら誰でも試合には勝ちたいし強くなりたいと思うものだが、強くても正しくなければならない。強くて正しくしかも美しければ、子どもたちがやってみたいという気持ちにもなる。子どもに習わせたいと思う人も増えていく。
柔道の素晴らしさ、強さ、美しさを伝えたいとの大野選手の思いは前回大会よりも強く伝わったのではなかろうか。何といっても美しい柔道だった。 (2021.7.28)