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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇平和学習って必要なのか

 栃木県の中学校の主な修学旅行地は、奈良・京都で2泊3日の行程だろう。教職最後となった学校では大阪・京都になっていて、大阪と京都に宿を取っていたので大阪からの移動(班別)に時間がかかり、京都では僅かな場所しか見学できなかった。

 そこで、旅行地を奈良・京都に変更し、京都連泊で実施することにしたが、より遠い広島に出かける学校には驚かされる。2泊で広島・京都は日程的に相当に厳しいようでもう行きたくないと話した方がいる。

 修学旅行を平和学習の一環として実施することにしたことが広島まで出かけた理由のようだが、現職の頃、平和学習(平和教育)といったことは話題にも上らなかった。したがって現職教育で取り上げられたこともない。

 平和を願う心を育てる、平和な社会の実現に貢献しようとする人間を育てる、戦争と平和について考えさせるといったことがねらいのようだが、学習指導要領に記載がない新たな教育活動を立ち上げることは控えるべきだろう。

 誰だって戦争より平和がいいが、戦争の悲惨さを知るだけでは戦争を防止することができない。戦争の悲惨さを知る人たちが世界中で戦争している現実を見れば明らかである。前の大戦を防げなかったのはなぜなのか、平和の実現のために考えなければならないことやるべきことは少なくない。付け焼き刃のような教育活動でできることではない。  (2019.3.24)