全日中校長会総会は毎年5月に行われる。私は総会には何をおいても出かけようと考えていたので、修学旅行など特別な行事がない限り出席した。総会への出席に拘ったのは校長がかわれば学校が変わる。校長会が変わればこの国が変わるとの思いからだった。
足利西中在職中の3年間は、毎年出席して総会のあり方などの提案や意見を述べた。23年度は退職したので参加することはできなかったが、内容や日程など、今までと何ら変わるところがなかった。
全国から多数の校長の出席を求めて行われる総会が、挨拶と表彰、質疑のない拍手承認で終わる議事、文部科学省の説明などではあまりにももったいない。校長は現場の責任者であり、現場が抱える諸問題、子どもを取り巻く環境、教育課題など、十分に把握している。世の中に発信すべきことがたくさんあるのに、このような総会をいつまで続けるのだろうか。全日中校長会の存在意義も揺らいでしまうのではないかと思う。
議事における過去3年間の発言は私だけだった。本年度の発言者はいなかったとのことである。質疑を行えないくらいの短い時間設定がそうさせているのかもしれない。教育の荒廃が叫ばれて久しいが、校長会の役員には改革しなければ国が滅ぶとの危機感をもってほしいものだ。改革の意志も熱意もない校長会であってはならない。 (2011.7.12)