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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

教育

◇伴侶とするなら

随分前のことだが、中学生が性関係をもつことについて南米育ちのご婦人に話を聞いたことがある。「私の国では未成年は性関係をもってはならない」ときちんと指導しているとのことだった。未成年とは自活していない人という意味にも取れた。 数年前の新聞に、…

◇謙虚でありたい

神社の宮司と権宮司(ごんぐうじ)はどちらが立場が上かと問うと、大方が権宮司と答えるのだそうだ。権力の権が頭についているのでどこか偉そうに感じるのだろう。 権という文字の意味するところは、仮(かり)という意味なのだそうだ。したがって、権宮司は仮の…

◇生きる力

生徒指導主事だった頃、各種の問題が発生する度に、どうしてこういうことが起きるのかと考え続けていた。そして、たどりついた結論は、生きる力がついていないということだった。生きる力という観点で考えると、問題の本質が見えるようになり、保護者に納得…

◇制度的権威と人格的権威

人を動かして物事を進めていくための力として、よりどころとなるものが二つあると聞いている。役職や立場から職権といった形で人を動かす制度的権威と、自分を磨き人間関係を築きながら人間性で人を動かす人格的権威である。 制度的権威に頼るのも、時には必…

◇人権教育と言論の自由

人権侵害は、前の大戦のような悲惨な戦争を引き起こす要因にもなり得るとの認識をもって人権教育を推進する、と学校経営の方針の中で述べたが、人権教育はあのような戦争への道に進むことがないようにする重要な教育と考えている。「風が吹けば桶屋が…」のよ…

◇国際人の素養

国際舞台で活躍するためには語学力が必要と思う。しかし、国際化の時代にあって外国人との交流を深め、信頼関係を築き、国際舞台で活躍できる人(=国際人)になるには語学以上に大切なことがある。 北朝鮮による日本人拉致といった重大問題を外国人に尋ねら…

◇教職員の喫煙

最近はほとんどの学校が敷地内全面禁煙だろう。学校行事や夜間開放、その他で来校する喫煙者はともかく、喫煙職員は相当にストレスを感じていることだろう。他校の職員が校門の外で喫煙しているのを見たことがあるが、見苦しいというより気の毒に思った。火…

◇形は心を求め、心は形を進める

最近は少ないのだが、「姿格好ではないよ、大切なのは心だよ」との言葉を何度も耳にした。そういう考えは正しい面もあるが、それがすべてではないし、形を軽視する考えが社会に醸成されるのを見過ごすことはできない。 葬式に真っ赤な服を着て行って、私には…

◇優れた人材の育成には

落語にこんな噺(はなし)があるそうだ。「何で勉強しなくちゃならないの?(息子)」、「決まってるじゃねえか、いい高校に入るためさ」、「何でいい高校に入らなくちゃならないの?」、「いい大学に入るためさ」、「何でいい大学に入らなくちゃならないの…

◇何もかもできない

新規採用の頃、「何て厳しい職に就いてしまったのか、もっと楽なところと思っていたのに」と後悔したことがある。各種の校内外の研修会で話される内容や指導等はすべてに完璧を求めているように感じた。とても自分にはできそうもないし、体がいくつあっても…

◇生徒と一緒にいられる時間を

忙しくて先生方は机にしがみつくような生活を強いられている。仕事が増えることはあっても減ることはない。こんなことは間違いであると誰もが感じているのだから、ここらで真剣に考えなくてはいけないだろう。 小学校では、「先生、遊ぼう」と児童が声をかけ…

◇校長職は終着駅ではない

校長職を終着駅と考える人が世の中にはいるが、教職員の中に、あるいは校長自身にそんな認識があってはならない。校長にしかできないことがたくさんある。校長職は終わりではなく始まりだ。現場の思いを積極的に発言するなどして教育改革を推進し、国民の負…

◇「優秀な子どもにしよう」と思うな

保護者にこのような話を何度もした覚えがある。「子どもが親より優れていると思わないこと。とにかく子どもは親以下である」、「鳶(とんび)が鷹を生むことはない」、「大市民でなくていい。小市民で十分ではないか」、「自分の子は誠実に生きてわずかながら…

◇教育に必要な確信

こんなことをやっても無駄だし無意味と感じながら教育活動をしても、何の成果も上がらない。教育界にはこのような思いで教育活動をする教職員も少なくはない。例えば自動車会社で、製造に係わった従業員がこき下ろすような車が売れるはずはない。同様に、教…

◇教師が敬われる学校

「三尺下がって師の影を踏まず」などという教師と生徒の関係が、この日本にあったことなどとても信じられないような状況になっている学校も少なくないだろう。生徒が教師を敬い精一杯努力する姿が失われつつある現状を危惧し、立派な教育など望めそうにない…

◇その場の空気に負けてはならない

山本七平(「日本人とユダヤ人」他、著書多数、故人)は、自らの著書「空気の研究」の中で、日本の社会ではあらゆる議論が最後にはその場の「空気」によって決定されることが多い。「空気」がその場のすべてを統制し各人の口を封じてしまう。それは戦前も戦…

◇子ども部屋について

外国では子ども部屋の使用について決まりがあるとのことだ。自覚と責任をもてるようになったら与えられるが、基本的には居間で過ごすのだそうだ。部屋には親が勝手に入っても問題にはならないし、中から鍵をかけるなんてことはさせないと聞いた。 日本におけ…

◇日本語を大切に(1)…外国語が氾濫

最近は、日常生活の中にも各種文書の中にも外国語が氾濫しているように思う。私はとても違和感を感じており、できるだけ使わないようにしている。外国語を上手に消化してきた歴史もあり伝統もあった日本は、いったいどうなってしまったのだろう。 ― ― ― ― ― …

◇生徒で判断する

良い学校かどうか、日々の教育活動が成果を上げているかどうかは生徒を見て判断すべきことと思う。研究学校の研究紀要などには成果と課題の記述があるが、私は記述されたことだけでなく、生徒の姿で判断するようにしている。言葉だけなら何とでも書けると思…

◇情がなくては

ある母親とその方の息子さんの話をした。息子さんはある日、寝坊をして会社を遅刻したのだそうだ。上司は「彼はお得意さん回りをしてから出勤してくる」と職員に告げた。すると若いのに偉いと皆が称えるので、「夢の中でね」と応じたとのことである。これを…

◇学校が荒れている時は学校が悪い

荒れた理由として伝わってくることはどこの学校も同じようである。指導を受け入れない何人かの生徒の存在(傍若無人な振る舞い)、学校攻撃と非協力の保護者や地域住民、小学校の学級崩壊の延長といったことが多いが、管理職を含めた教職員のあり方、学校体…

◇教育課程と教育計画

教育課程と教育計画に対する捉え方は皆それぞれであったように思う。教育課程=教育計画と捉える人もいれば、教育課程は教育計画に含まれる、あるいはその逆と考える人もいたことだろう。 教育の目標を達成するために、教育計画の基本的な要素として教育課程…

◇特色ある教育の展開

現行の中学校学習指導要領は2002年に完全実施された。ゆとりの中で特色ある教育を展開し生きる力を育むことがねらいだったが、どこの学校でも同じ指導要領で教育活動を展開するわけだから特色なんか出せないとの声を多く耳にした。 そして10年後の今、…

◇研究は生徒のために

随分昔のことだが、生徒指導の研究学校を訪問したことがある。この学校は研究の途中で学校が荒れてしまった。そこで、研究を一時中断し落ち着いたところで再開したとのことだった。 似たような話を何度も聞いたことがあるが、成果もあったが大穴も開いたなど…

◇真の改革になっていない

現場に次々届く教育改革の報には、驚かされることが多かった。教育論議の行方が頻繁に報道され出すと、間もなく新たな教育改革の要旨が示されるといった具合だった。そして、指導要領に示された実践はうまくいかないことが多く、改革にかかわった人たちの中…

◇改革がどうしても必要

1922年(大正11年)、日本を訪れたアインシュタイン博士は、日本の文化や自然、国民性にふれ、「我々は神に感謝する。神が我々人類に日本という国をつくっておいてくれてたことを」と日本を絶賛した。 人情の細やかさ、誠実さ、心豊かで親切、思いやり…