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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇人間を力で屈伏させることはできない

教育

 中高生によるいじめなど、暴力事件がしばしば報道されるが、どうしてそんな酷いことをするのだろうと感じる。棒などで叩いたり、集団で殴る蹴るなど、自制心が見られない、また、人の痛みを考えない凄惨な事件になっている。些細な動機が多いようだが、暴力で決着をつけるという態度が大きく影響しているように思う。

 昔は喧嘩になっても、腹を蹴らない、急所を攻撃しない、眉間を殴らないなど、殴ったり蹴ったりしてはいけないところを教えられた子どもも多かったのではないかと思う。そして、相手が泣いたり、鼻血を出したら終わりにする、といった暗黙の決まりがあったのだったが、最近は、子どもが集団で遊ぶ姿も見かけなくなり、ガキ大将もいなくなったようで、そんなことが教えられることもなくなったのだろう。

 ゲームの世界なら、殴られ蹴られ踏みつけられてもすぐに立ち上がり、格闘を続けることもできるのだが、人間はそんなに頑丈にできていない。事件の重大な結果には、後悔しても間に合うものではない。

 「子曰く、三軍(さんぐん)も帥(すい)を奪う可(べ)き也(なり)。匹夫(ひつぷ)も志を奪う可からざる也。」

 大軍の総大将を奪い取ることは(困難ではあるが)できる。しかし、匹夫(身分が最も低い男)でも、その志を奪い取る(服従させる)ことはできない、と孔子が言っているのであり、人間を力で屈伏させることなどできないということは、しっかり受け止められるべきことである。