退職して8年になる懐かしい方から電話をいただいた。
「私は昔○○中学校で同僚として大変お世話になった○○という者です。昨年末に先生が亡くなられたとお聞きしました。線香をあげさせていただきたいので明日伺いたいのですが、ご都合はいかがでしょうか。明日また電話をかけさせていただきます」との内容で、妻は笑いを堪えられないといった様子で稽古から帰った私に告げた。
大病を患って3年半、通常なら今頃は墓の中にいなければならなかったが、名医に出会えたことで救われたのだが、一人でもこのように思ってくれる人がいることをありがたいと思った。夜10時を過ぎていたが電話をかけると、留守電になっていたので、「まだ生きています。明日電話します」と電話を切った。
14日、昨夜の電話に感謝を表すとともに当時を思い出しながら懐かしく話ができた。当時の私が若手から絶大な信頼を得ていたとの述懐には励まされた。
16日は台風の心配があったが、無事仏様を送りに寺に出かけることもできた。退職して14年、残る人生も僅かになったが、今後も他人のためになることをやらなければとの思いを意識させられた盆になった。 (2024.8.22)