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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇天長節のままでよかったのに

 12月23日は今上天皇の誕生日だが、昭和の時は4月29日が天皇誕生日だった。天皇誕生日は1948年(昭和23)の改称まで天長節と称されていた。

 天長節には今と違って子どもたちは正装して登校していた。そして、君が代の斉唱、教育勅語の奉読、校長の訓話天長節の歌を歌うなどの式典が行われた。天長節の他にも四方拝(1月1日)、紀元節(2月11日)、明治節(11月3日)には同様の式典が行われ、式が終わると担任の先生から紅白のお菓子などをもらって帰宅したのだそうだ。

 前置きが長くなったが、天皇誕生日という呼称に私は違和感を感じている。偉人の誕生の日や誕生の地は生誕の日とか生誕の地などと言われたりするのに、庶民と天皇陛下が同じでいいのだろうか。

 戦前のように登校させて儀式を行い、お菓子を配るようなことはやらなくてもいいが、我が国の象徴である天皇陛下への尊皇心や畏敬の念が高まるような配慮は必要だろう。天長節のままでよかったのではないかと思う。

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 昔に戻りたいわけではないが、以下のような教育勅語の奉読や唱歌が歌われたことなど全く知らなかった。

教育勅語

 朕惟(おも)フニ 我カ皇祖皇宗(こうそう) 國ヲ肇(はじ)ムルコト宏遠(こうえん)
 徳ヲ樹(た)ツルコト深厚ナリ 我カ臣民 克(よ)ク忠ニ 克ク孝ニ
 億兆(おくちょう)心ヲ一(いつ)ニシテ 世世(よよ)(そ)ノ美ヲ濟(な)セルハ
 此(こ)レ我カ國體ノ精華ニシテ 教育ノ淵源 亦(また)(じつ)ニ此(ここ)ニ存(そん)

 爾(なんじ)臣民 父母ニ孝ニ 兄弟(けいてい)ニ友(ゆう)ニ 夫婦相(あい)和シ
 朋友相信シ 恭儉(きょうけん)(おの)レヲ持(じ)シ 博愛衆ニ及ホシ
 學ヲ修メ業(ぎょう)ヲ習ヒ 以(もっ)テ智能ヲ啓發(けいはつ)シ 徳器(とっき)ヲ成就シ
 進(すすん)テ公益ヲ廣(ひろ)メ 世務(せいむ)ヲ開キ 常に國憲(こっけん)ヲ重(おもん)
 國法ニ遵(したが)ヒ 一旦緩急アレハ 義勇公(こう)ニ奉(ほう)
 以テ天壌無窮(むきゅう)ノ皇運ヲ扶翼(ふよく)スヘシ 是(かく)ノ如キハ
 獨(ひと)リ朕ガ忠良ノ臣民タルノミナラス
 又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顯彰(けんしょう)スルニ足ラン

 斯(こ)ノ道ハ實ニ 我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ
 子孫臣民ノ倶(とも)ニ遵守スベキ所 之ヲ古今(ここん)ニ通(つう)シテ謬(あやま)ラス
 之ヲ中外ニ施シテ悖(もと)ラス 朕爾臣民ト倶ニ拳拳(けんけん)服膺(ふくよう)シテ
 咸(みな)(その)徳ヲ一(いつ)ニセンコトヲ庶幾(こいねが)

 明治23年10月30日  御名御璽

 

 勅語奉答】勝海舟作詞 小山作之助作曲)

 あやに畏(かしこ)天皇(すめらぎ)の あやに尊き天皇
 あやに尊く畏くも 下し賜へり大勅語(おおみこと)
 是ぞめでたき日の本の 国の教の基(もとい)なる
 是ぞめでたき日の本の 人の教の鑑(かがみ)なる
 あやに畏き天皇の 勅語(みこと)のままに勤(いそし)みて
 あやに尊き天皇の 大御心(おおみこころ)に答へまつらむ


 四方拝(一月(いちげつ)一日(いちじつ)千家尊福作詞 上真行作曲)

1年の始めの例(ためし)とて 終なき世のめでたさを
 松竹たてて門(かど)ごとに 祝ふ今日こそ楽しけれ

2初日のひかり差し出でて 四方(よも)に輝く今朝のそら
 君が御影(みかげ)に比(たぐ)へつつ 仰ぎ見るこそ尊けれ


 紀元節(高崎正風作詞 伊沢修二作曲)

1雲に聳(そび)ゆる高千穂の 高根おろしに草も木も
 なびきふしけん大御代(おほみよ)を 仰ぐ今日こそ楽しけれ

2海原なせる埴安(はにやす)の 池のおもより猶ひろき
 めぐみの波に浴(あ)みし世を 仰ぐ今日こそ楽しけれ

3天つひつぎの高みくら 千代よろずよに動きなき
 もとい定めしそのかみを 仰ぐ今日こそ楽しけれ

4空にかがやく日のもとの よろずの国にたぐいなき
 国のみはらしたてし世を 仰ぐ今日こそ楽しけれ


 天長節(黒川真頼作詞 奥好義作曲)

 今日のよき日は大君(おおきみ)の 生まれたまひしよき日なり
 今日のよき日は御光(みひかり)の さし出(いで)たまひしよき日なり
 ひかり遍(あまね)君が代を 祝へ諸人(もろびと)もろともに
 恵み遍き君が代を 祝へ諸人もろともに


 明治節(堀沢周安作詞 杉江秀作曲)

亜細亜の東日出づる處 聖(ひじり)の君の現れまして
 古き天地(あめつち)とざせる霧を 大御光(おほみひかり)に隈(くま)なくはらひ
 教あまねく道明(あき)らけく 治めたまへる 御代(みよ)(とうと)

2恵の波は八洲(やしま)に余り 御稜威(みいつ)の風は海原越へて
 神の依(よ)させる御業(みわざ)を弘め 民の栄(さか)行く力を展(の)ばし
 外(と)つ国々の史(ふみ)にも著(しる)く 留(とど)め給へる御名(みな)(かしこ)

3秋の空すみ菊の香高き 今日のよき日を皆ことほぎて
 定めましける御憲(みのり)を崇(あが)め 諭(さと)しましける詔勅(みこと)を守り
 代々木の森の 代々長(とこし)へに 仰ぎまつらん大帝(みかど)

  (2017.12.19)