「私は、どうしたら校長先生が喜ぶか、どうしたら校長先生が安心するか、それを一心に考え教頭職を務めてきたんだ。だから、あんたは失格だ!」と、ある校長が自校の教頭に言ったのである。
言われた教頭も、さぞびっくりし呆れたことだろう。生徒や保護者、教職員、地域を向いて仕事をすべきで、校長のことを一心に考えていたのでは、教頭の務めを果たすことなどできないだろう。
教頭の登用が、教頭試験だけでなく年功や経験が加味されることは悪いことではないが、それが大きく左右するようなことではならないし、人間性なども十分に吟味されなければならない。まして教職員から総すかん状態の教頭(この校長はそうだった)が校長になってしまうようなことがあってはならない。
平成21年度より栃木県では現在の教職員評価が本格実施になり、それまでの勤務評定が廃止されたが、現在の教職員評価には多くの問題があり、新たな評価方法の構築が必要である。過去のブログ(教職員評価〔7〕…意欲・態度)に記したが、勤務評定で行っていた学級経営や学習指導、校務の処理といった「職務遂行」、指導力や責任感、誠実さといった「人間性」、それに加えて、「教職員に信頼されているかどうか」を評価する必要性を感じている。
教職員から信頼されている人を教頭や校長に登用し、信頼されていない人を登用しなければ学校は教職員にとって非常に働きやすい環境になるだろう。 (2014.4.14)