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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇少しでも近づきたい

 中山博道範士(1958年86歳で死没)は、大日本武徳会から剣道、居合術(道)杖術(道)範士の称号を授与された武道家である。剣道は正しく修行した者なら、80歳までは若者に負けることはない、と語ったことが伝えられている。

 年を取れば体力も劣ってくるし、敏活な動作も鈍るのは当たり前ではあるが、剣道には竹刀という特別な介在物があり、竹刀にかけられた積年の労が効果を発揮し、若い力や若い動、若い術に十分に対応し、年齢より来る衰えを防護してくれる。これは絶対その通りとは言えないが、順当に正しく修行した者は年齢から来る衰えと80歳までは完全に対抗できると体験で確信している。中山は老人だから手加減して、と言われたことは絶対になかったと語ったのである。

 剣道界も高齢化が進んでおり、道場は若者より高齢者の方が多いという状況を頻繁に目にする。日頃一緒に稽古している最高齢者は一回り上の昭和13年生まれで80歳を越えている。70歳後半では5人程、それ以下となれば何人にいるだろうか。皆元気で実力がある。

 しばしば稽古をお願いしている70代8段の先生に、どうしてこんなに強いのだろうと感じている。若者が遠く及ばない状況を身近にしていると、範士が語ったことはそうかもしれないと思う。

 年齢を重ねて体力的には衰えていても進歩していることは実感できる。年齢の限界を設けないで正しい稽古を積み重ねることが大事なのだろう。中山先生の域に少しでも近づきたいものである。