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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇窃盗額が1000万円とは…

 東京都江東区の区立中学3年の女子生徒が友人宅で、友人の母親が保管していた現金1000万円を盗み逮捕されたとテレビや新聞(平成30年4月17日)が報じていた。金額の多さだけでなく、いつ盗まれたか分からない(1月初旬から2月27日までの間)ということも驚きである。

 女子生徒は盗んだ現金をクローゼットに隠したが、母親に見つかると、知らない男から預かったなどと話し、2月中旬頃から同じ中学校の同級生約10人に配ったりしていた。配った理由は同級生から仲間はずれにされているように感じ、そのストレスを解消するためだったとのことである。働いて得たお金でなければありがたみも、もったいないという気持ちにもなれないのだろう。

 これ程の金額ではなかったが、現職の頃に同じようなことがあった。自宅にあった古い財布に銀行のカードが入っていたので、暗証番号として親の誕生日などを入力してみたらカードが使えるようになり、現金の引き出しができるようになってしまったのである。その後は打ち出の小槌のようなもので、何度も引き出しては友人などにおごったりくれたりしていたのだった。

 親は子どもの友人に渡った金を取り戻そうと、学校に回収への協力を求めてきたが、カードの管理を怠った家庭内の問題であること、また、金は使ってしまって残ってなかったことなどから親同士で解決してほしいと依頼には応じなかった。

 学校に協力を求めてきたということではその他にもあった。小学生の子どもの友だちが遊びに来て金がなくなった。友人が盗ったようなので取り戻すために力を貸してほしいと親は小学校に頼んだ。小学校は、盗ったと疑われている小学生の上の子が中学校にいたので、中学校でも力を貸してほしいと連絡してきたのだが、学校は多忙であり、警察がするようなことはできないと断ったのである。 

 今回報道された件では現金は同級生から約740万円が回収され、女子生徒の部屋から約50万円が発見されたということなので、200万円を越える金額が未回収ということになる。現金をしっかり管理しなかったことで、結果として娘の友人に犯罪を犯させたことをこの母親は大いに反省すべきだろう。 (2018.4.28)