4月29日に春の叙勲、11月3日には秋の叙勲受章者が発表される。県内の受章者でもほとんど知らない人ばかりだが、現職中の勤務が中学校だったので、受章者に中学校の校長だった方の名前を見つけることがある。
何人かの元校長の受章は瑞宝双光章だった。隣の町内会長さんが受章されたが、こちらは旭日単光章だった。受章者に授与される勲章(文化勲章を除く)には以下のような種類がある。
O大勲位(だいくんい)菊花章…大勲位菊花章頸飾(けいしょく)〔最高位の勲章〕
大勲位菊花大綬章(だいじゅしょう)
O桐花大綬章
O旭日章…旭日大綬章
旭日重光章
旭日中綬章
旭日小綬章
旭日双光章
旭日単光章
O瑞宝章…瑞宝大綬章
瑞宝重光章
瑞宝中綬章
瑞宝小綬章
瑞宝双光章
瑞宝単光章
大勲位菊花章、桐花大綬章を受章する方はほとんどいない。旭日章と瑞宝章が主な叙勲となる。旭日章は社会の各分野で顕著な功績を挙げた方に、瑞宝章は公務等に長年にわたり従事し成績を挙げた方に授与される。
前置きが長くなったが、私は2度受章祝賀会に出席したことがある。2度目は2年前(瑞宝双光章)だが、1度目は20年程前になる。平成15年の栄典制度の改正前の受章だったので、勲五等双光旭日章という名称だった。大学の剣道部の先輩であり私の母校の中学校の校長をされた方で、多くの人に尊敬された有名な方だった。
祝賀会場で先生のそばに寄りお祝いを述べると、先生は低頭して勲章を両手でかざし、「これを天皇様からいただいた」と絞り出すように声を出されて見せてくれたのだった。天皇陛下に対する先生の尊皇心に私もあのような気持ちになれる人間でありたいと思った。
「天皇陛下は国民のことを一心に考えておられる。天皇陛下を上に戴いていることは日本人の誇りである。日本民族は品のいい民族でありたい」と頭山興助先生は講演会(平成22年2月16日 小山市)で話されたが、共感できたのは20年前の受章祝賀会があったからである。 (2017.11.4)