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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇危機的状況を早く改善しよう

 不正に道を譲ったらその代償はあまりにも大きいと過去のブログに書いたが、不正ではなかったとしても、放置したら大変なことになることがどこの会社(職場)にもあるはずである。経験を積んだ社員なら、そういうことに気づいていることだろう。しかしながら、そのまま放置していることも少なからずあるのだろう。

 福島の原発事故もスマトラのような大地震が起きて津波が押し寄せたらどうなるか、そして、どうすべきかも分かっていた人はいただろう。しかし、そのための対策や訓練は行われなかったようである。声を上げても取り上げられず、あるいは上げづらい雰囲気があったりすれば問題だが、東電はどうだったのだろう。

 笹子トンネルのコンクリート製天井板の落下事故(平成24年12月2日)も、点検を目視で済ませたところがあったとのことだが、そんな点検に疑問を感じていた人はいなかったのだろうか。事故前に何度も通行したが、その時落下しても不思議なことではなかった。

 教員の勤務実態調査が公表(4月28日)されたが、それによると、2016年の中学校教員の57%が過労死の目安とされる月80時間を超える時間外労働をしているとのことだった。1週間あたりの平均勤務時間は、10年前と比べ5時間12分増えて63時間18分だった。過酷な勤務実態は随分前から指摘されているのに、一向に改善されないばかりか逆に増えてしまっている。

 学校現場に横たわる諸問題は数多い。どうしたらいいのかを分かっている人も少なくない。ではどうして改善されないのだろう。それは、分かっていても声を上げず、上げたとしても自ら行動できないからでもあろう。私は、「世の中を変えようと行動した人だけがこの世の中を変えられる」を信条としてきたが、改善できる立場の人が声を上げて行動すれば改善はできるのである。  (2017.5.23)