政治資金の私的流用、公私混同を追及され続けた東京都知事がついに辞職することになった。2度の離婚や愛人、過去の言動、著書など、諸々のことが暴露され人間性にまで話題が及んで多くの人を呆れさせてしまった。
現在の奥さんとの間に生まれた2人の子どもは高校生と中学生なので、何が起きているのか分かるはずである。それだけに相当傷ついたことだろう。
潔さは日本人の美徳と考えているが、子どもを守るということを優先したならもっと早く辞めることができたであろうし、傷口を広げることもなかったかもしれない。
政界一の艶福家と言われるほどの若い頃の女性遍歴、厳しい他者への批判や非難、そして、連日報じられていたせこい振る舞いには、過去のブログ「職を全うするために」でも述べたが、孔子が君子の警戒すべきこととして言った箴言(若い時に警戒すべきことは色欲の過ちであり、壮年は闘争の過ち、老年は貪欲の過ちである。)が浮かんでくる。
この度の騒動は論語とは真逆の都知事の生き方が招いたことであり、こんな生き方をしないよう子供達には道徳本としての古典である論語を読ませたいと改めて感じた。 (2016.6.21)