足利市歌を学校できちんと教えてほしい、と市長(故人)がしばしば話していることを教育長から知らされた。足利市の生徒なら歌えるようになって当たり前と思えたのでもっともなことと感じた。
市歌には郷土の自然や文化、制定当時の繁栄の様子などが歌詞にされていたので、郷土連帯、郷土愛を育むためにも教える必要を感じた。教職員(足利北中)の考えを聞いてみると、昭和10年制定で、しかも今まで教えられてこなかったこともあり、「望ましい…5名 望ましくない…2名 何とも言えない…15名」だったが、学校評議員会で長野県民の「信濃の国」のような歌にしたいとの考えを述べると、是非教えた方がいいとのご意見をいただいた。
市歌が下校放送で流れると、腕を振って歌いながら下校する姿が見られるなど生徒には抵抗なく受け入れられた。市長の願いを教育長から知らされたことで教えたいという気持ちになったが、教えて本当によかった。
平成23年4月、市民愛唱歌を新市歌に制定したため旧市歌になってしまったが、もっと早く教えていれば多くの生徒が歌える状況になっていたと思うと残念である。 (2016.3.1)