過去のブログ「教育委員会制度改革」で、教育長には高潔な人柄、高い識見を備えた愛国者が望ましいと述べたが、学校教育上、教育長の影響力はとにかく大きい。これから何回かに分けて書く内容は、教育長の理解がなかったらできなかったかもしれない。
定例校長会議で、教育長は日本最古の足利学校で児童生徒に論語の素読をさせたいと次のような話をされた。
足利学校における「論語の素読教室」を各校の行事に計画していただけるとありがたい。たとえ1回だけでも、15分だけでも体験させたい。指導の先生方も心待ちにしている。利用の時には、足利学校管理事務所または学校教育課に連絡してください。(平成17年10月7日)
生徒に論語を学ばせたいと考えていた私は、入館料なし、往復にはスクールバスが利用できるので、翌年(平成18年9月~10月)、全学級が学級の都合に合わせて論語の素読を体験させることにした。
学校単位で全生徒が素読を体験するのは初めてだったこともあり、「書院の間」や「方丈の間」での素読は「論語から生き方を学ぶ」などと新聞2紙で報じられた。
論語の素読は今では児童生徒だけでなく市民にも広がっているが、定例校長会議での以下のような教育長の意思が大きかったと感じている。
次年度から全小中学校で足利学校の見学をお願いしたい。足利の歴史と文化を知り、立派な国際人になってほしいとの思いがある。4台のスクールバスを活用してほしい。足りなければ民間バスも考える。見学では、論語の素読を体験させたい。例えば、小4と中1の2回は体験させたい。後日スクールバスの調整のために調査をする。(平成19年2月15日)
(2016.2.23)