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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営(足利市立中学校)、「生き生きとした学校生活のために」生徒指導主事として取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇家庭訪問について

 家庭訪問の目的は、生徒の家(場所)や家庭での様子を知り、また、学校への要望といった保護者の声を聞くことで、学校と家庭が連携し、適切な教育活動を推進していくことにある。

 4月下旬から6月にかけては家庭訪問の季節で、今頃は多くの学校が実施していることだろう。平日の午後の授業を1~2時間カットし、5日間くらいが訪問日に設定される。現職中、夏休みの実施を検討したことあるが、早い方がいいとの多数の職員の意向もあり、この時期になっている。1日に6~7軒の訪問なら、訪問時間は1軒15分くらいといったところだろう。

 予定通りの訪問をするため、担任は生徒の家を地図でしっかり確認し、移動に手間取らないようにする。中には、休日などを利用して事前に確認しておく担任もいる。この時期は、新年度が始まったばかりで、学校にとってとりわけ忙しい時期であり、担任は相当に大変だろう。

 迎える側の保護者も、仕事の合間を縫って時間休を取り、あるいは、半日・1日の休暇を取って対応するのである。家の掃除や整理整頓など、かなりの気遣いもしているだろう。

 私立の学校などでは家庭訪問を行っていないが、特に支障はないようである。長年行ってきたことではあるが、検討の必要性を感じ、家庭訪問を止める、あるいは、過去に訪問した家を除いたらどうかと提案したことがあった。しかし、是非やらせてほしいとの要望で取り下げたことがある。

 核家族が増加し、共働き家庭も多くなって専業主婦は少なくなった。電話も車もほとんどなかった時代から、今では多くが携帯型の通信手段や車を持っている状況である。諸々の変化を考えたら、家庭訪問を見直すことも必要だろう。今となっては無理だが、教職員や保護者が家庭訪問を望んでいるのか調査してみたいものだ。  (2015.5.12)