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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇流行語なのか…集団的自衛権

 2014年の流行語大賞には、お笑いコンビ「日本エレキテル連合」のギャグ「ダメよ~ダメダメ」と、「集団的自衛権」の2語が決まった。

 誰がどのように決めたのだろう。集団的自衛権は国の安全保障の根幹に関わることであり、流行語として笑って済ませるものではない。集団的自衛権の行使容認は閣議決定されているが、「ダメよ~ダメダメ、集団的自衛権」との意図を感じ、違和感を覚えるのである。

 集団的自衛権の行使容認については賛否それぞれだが、福岡県柳川市の小中学校(24校)で、市教委の幹部職員の依頼に応じた校長が教職員から反対署名を集めていた報道(8月29日 産経新聞には呆れた。

 この幹部職員は、「集団的自衛権行使に反対するサイトを偶然見つけ、署名集めに協力しようと思った。校長はいずれも顔見知りで強制したわけではなく、あくまで個人的に協力を求めた。賛同する先生が署名するだけなので問題はないと思った」と語ったのだそうだ。

 教職員を評価し人事に大きく関与する立場の校長の求めには、嫌でも教職員の多くが応じたことだろう。自由意志の署名にはならないのである。こんなことも分からない市教委の幹部、迷うことなく撥ねつけなかった校長は遵法精神に欠けていると言わざるを得ない。地方公務員法36条(政治的行為の制限)を知らないはずはないのである。

 「政府は国民の声に耳を傾けていない、説明が不十分、議論が尽くされていない」と閣議決定を批判する人達は、どんなに説明されても自分達の主張通りにならない限り、こういう批判を続けることだろう。こういう人達こそ政府に耳を傾けるべきである。

 反対署名を集めた問題(9月30日付で処分)では、市教委幹部に減給1カ月の懲戒処分、校長達は文書訓告、管理監督責任を問い教育長も文書訓告になったが、当然の結果である。  (2014.12.6)