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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇日本PTA(2)…気概がなくては

 日本PTAの広報誌(A3サイズ8面)は、年4回発行され学校に送られてくる。しかし、「校長・教頭用」、「PTA会長・役員用」、「広報委員会用」、「事務局用」の4部しか送られて来ない。したがって、保護者や教職員のほとんどは目にすることもない。しかし現在では、HPに掲載されているので、閲覧しようと思えば閲覧が可能である。

 7月発行の紙面は、総会、新役員紹介、祝辞など、9月は、全国大会の全体会や分科会など、11月は、表彰式、受賞者紹介、各地区開催のブロック大会など、3月は、評議員会、常任幹事会などの記事が掲載されている。そして、4回の紙面に毎回掲載されるのが、学校の窓、県P連自慢、文科省のページの行政説明などで、毎年同じような紙面である。子どもを取り巻く環境は悪くなる一方であり、健全育成のためにやらなくてはならないことがいくらでもある。それらを取り上げ、1000万人会員や世の中に発信するという意志や気概を感じさせる紙面であってほしいものだ。このような広報誌では、全国組織の日本PTAが存在感を示すこともできず、成果も上げられないように思う。

 総会は、構成61団体の61名の代表と三役・理事・監事合わせて70名程の人間によって行われる。PTA会長を教職員が務める学校(単P)は皆無であろうから、61団体の代表は教職員ではなく保護者になる。教職員なら何年も続けることが可能であるが、保護者の場合は、我が子が卒業したら退任することになるし、退任まで1~2年のところで会長になることが多い。したがって、61名の代表も1~2年で交替することになる。各種の事業や会計など、十分に理解する前に交替しているのが現状ではなかろうか。

 収支決算書、賃借対照表、財産増減計算書、財産目録などの会計書類を見ると、こんな書類では、単Pの総会でも承認を得られないだろう。年度末(春休み)に、隔年で日中友好「少年少女の翼」事業が行われているが、日本PTAの事業に、どうして日中友好が必要なのだろう。この事業には、1700万円前後の経費が使われているようだが、出発日の前日に結団式を行っている状況では、交流のための準備など十分できないだろう。日程表を見る限り、友好というより観光が主体の事業のように思う。(2012.11.26)