朝三暮四(ちょうさんぼし=猿回しが、猿にトチの実を朝に三個暮れに四個やると言ったら、猿が怒った。そこで、朝に四個暮れに三個やると言ったら、猿が喜んだ)の故事は、結果は同じなのにそのことに気づかない、うまい言葉で人をだますという意味だが、言い方一つで受け取り方が変ってくることはよくあることである。
生徒の指導では、注意することばかりでなく誉めることも用意しておくことが必要だろう。どちらを先にし後にするかは教師と生徒の関係やそれぞれの人間性、指導内容などで変ってくる。しかし、指導後には、生徒が頑張ろうとの気持ちをもって、あるいは感謝の心をもって明るい顔つきで帰っていけるようにすることが大切である。言ったことは同じでも言い方一つで受け取り方は変わる。指導は「後よし」でなければならない。 (2012.5.7)