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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇報道の力を借りる(2)…産経抄

 卒業式も終え春休みも間近になった頃、以下のような文書を送付すると、4月に入り産経抄子の田中規雄さんが学校を訪れた。


  産経抄子 様

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 過日の産経抄では、読まれた方から励ましの言葉をいただきました。本校の実践が世の中に発信されたこと、私のみならず教職員も喜んでおります。
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 3月をもって定年退職となります。教育の現場を去るにあたり、教職員に迷惑をかけることなく、教育活動にも支障をきたすことなくと考えていたので、学校名の公表を避けていただくお願いをしました。しかしながら、熊本県の3歳児が殺された事件に、教育の現場から感じるこの国の教育の間違い、改めなくてはならないことを世の中に知らせることなく去っていくことは許されないと思いました。悲惨な事件が連日発生していますが、私には、教育が間違っているからそうなると考えることが非常に多い。

 間もなく修業式も終わり春休みに入ります。今後、西中の実践をお取り上げいただく時には学校名を公表してくださっても結構です。
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 平成23年3月10日  栃木県足利市立西中学校長 OOOO

        

  産経抄(2011.4.25)

 栃木県足利市立西中学校の校長を今年3月まで務めていた、OOOOさん(60)にお目にかかった。今年2月10日付のコラムで、「毎朝、掲揚塔に国旗を掲げ、全教室でも常時掲揚し、地区最悪といわれた学校を立て直した校長」と紹介した人物である  ▼名前を伏せたのは、小林さんが、現場の混乱を心配したからだ。ところが「定年退職したので、もう学校に迷惑がかかりません」との知らせを受け取り、先日足利市を訪ねた  ▼まず、西中学校に案内してもらった。ちょうど午後の授業が終わって、掃除の真っ最中だった。西中では、教室はもちろんトイレや職員室を含めて、全員が分担して行うそうだ。「お久しぶりです」。生徒は満面の笑顔で、小林さんを迎えていた  ▼見ていてとても、気持ちがいい。かつて荒れた学校だったとは、信じられない。小林さんによれば、平成20年の赴任時には、すでに改革は進んでいた。新校長は市で一番、いや県下一の学校をめざす、との目標を宣言する  ▼とはいえ、国旗掲揚ひとつとっても、一部の教職員の反発は強かった。小林さんは週に1度、「校長室だより」と題した文書を作り、教職員と生徒、保護者に、自分の考えを粘り強く伝えた。小林さんがこの中で何度も訴えたのが、「日本人としての誇りと自信」だ。東日本大震災を経験して、その思いをより強くしている  ▼『学校の先生が国を滅ぼす』(産経新聞出版)で、大阪府の元公立高校校長の一止(いちとめ)羊大(よしひろ)さんが、国旗国歌の指導ができない学校の実態を暴いた。栃木県の学校は幸い、それほど荒廃が進んでいないようだ。退職後も教育改革に情熱を燃やすお二人を一度、引き合わせたいと思っている。


 この記事の反響は大きかった。足利市小中学校校長会の歓送迎会では、産経抄に感動したと教育委員長に紹介されたり、地域の方が産経抄を回し読みしたことを知らせてくれたり、手紙が届いたりしたのである。

 私は報道の力を実感していたので、しばしば報道機関に情報を発信していた。何度も記事が掲載されたりテレビ放映されたりすると、学校の理解者応援者が増えていったのである。もちろん、生徒や教職員の励みにもなったのである。