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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇全日中校長会(5)…存在すら知られていない

 現職の頃なら総会に出席したり、会報を読んだり、校長会の動向を多少なりとも把握することができたが、退職後は情報も入らなくなる。教職経験がない人達には何をしているかなど全く分からないし存在自体も知らないだろう。

 学校で発生した事件や事故、教育問題などについての意見を校長会に求める報道機関はないようで、識者(や評論家)と言われる人達の見解は報じられても、校長会のそれは報じられることがない。長年教育に携わってきた1万人もの校長で組織する会の見解や提言は報じられてほしいものだ。

 平成19年10月、文科省に出向き初等中等教育企画課長、企画課総務係長に意見を述べた。特にお願いしたのは、校長や教頭として職員を出向させることだった。文科省職員が現場を体験して教育施策に携われば今とは随分違う状況が生まれると考えていたからである。その後平成21年4月、品川区立大崎中学校に文科省官僚の校長が誕生したが、各都道府県に複数配置するくらい拡大してほしいものだ。                             

 帰りがけに現場の管理職から話を聞く機会を尋ねると、今日のようなことは今までなかったとのことだった。全日中校長会は本部を東京に置いて活動しているので、文科省とは密な関係を築いているだろうと考えていたので今までなかったことに正直驚いた。会が組織されて60年にもなるのにである。

 校長が個人として活動しても大きな力にはならないかもしれないが、会として報道の力も借りて組織的に活動したなら、どれ程大きな力になるだろう。国が大きく変わっていくに違いない。文科省が変わるのはまだまだ先のことで、それを待ってはいられない。 (2016.7.5)