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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇親は尊敬の対象

 退職して何年も経つと、「今頃学校は…」と考えることも少なくなるが、年度が変わる頃は学校を懐かしく思い出す。

 現職最後の中学校に赴任して初めての入学式(平成20年度)だったが、新入生に述べた以下のような内容のところで、せせら笑うような保護者の姿が目に入った。そこで、声を荒げるように気合いを入れて読み出すと潮が引くように静かになった。

 入学に当たり、新入生の皆さんにお願いしたいことを2つ述べます。1つ目は、家族を大切にし親を尊敬してほしいということです。
 世界中どこでも親は子どもにとって尊敬の対象です。愛情を注ぎ、皆さんの年になるまで育てるのは並大抵のことではありません。誰が考えても、それは尊敬に値することです。

 2つ目は、同級生はもちろん上級生との関係も深め、一生の友達をたくさん作ってほしいということです。
 そのためには、お互いに努力することが大切です。人間関係は、どちらか一方の努力だけで深まることはありません。もちろん先生との関係も深めて一生の師弟関係を築いてほしいと思います。

 この年の新入生の入学前の評判は芳しくなかったが、学年が進むとともに順調に成長した。この学年(平成22年度卒業)成人式(2016.1.10)については、過去のブログにも書いたが、全員起立して国歌を斉唱し、式辞や祝辞には静かに耳を傾け、誓いの言葉では代表が席に着くまで起立し続けるなど、とにかく立派で招かれた当時の職員や地域の役員は満足し誇りに思ったことだろう。  (2016.6.7)