中国で何年も暮らしている人ならともかく、観光で何日間か滞在したくらいではたくさんの車が行き交うあの広い道路の横断は難しいだろう。
仲間達が道路を横断し、一人取り残された時は横断することができず、中国人の集団に加わり何とか横断したのである。
横断歩道を歩いていた時に途中で信号が変わったことがあった。すると車は歩行者がいようがお構いなく動き出したのである。たまたま観光案内をしてくれていた中国人が傍にいたので、どうしたらいいか尋ねると、「動いてはダメ、じっとして」と言われたのである。前後をかなりのスピードで車が行き交う中、信号が変わるまで道路中央で待っている間はかなりの恐怖を感じた。
夜間に無灯火バイクが目の前を通り過ぎたり、歩道を歩いていると、後ろから来たバイクに警笛をならされて端によけさせられたり、中国の交通事情はかなり無秩序のように思えた。日本の場合は中国に比べれば秩序があるが、自転車運転に関しては大人も子どもも酷いと感じることが多い。
止まれの標識では止まって左右の確認をする。雨の日は合羽を着用して傘差し運転をしない。車道や歩道の右側通行をしない。信号無視、夜間の無灯火運転、並進や二人乗り、イヤホンで音楽を聴きながらの運転はしない。右左折などで道路を横切る時は前後方をよく確認する。ヘルメットを着用し安全運転を心がけるといった指導はどこの学校でも行われているはずだが、ルール無視も多く歩行者もドライバーも危ない目にあったことが少なくないだろう。
危ない目に遭って学校に抗議(指導しているのか)してくる人がいるが、指導の事実を説明すると、冷静さを取り戻し電話を切るのである。
自転車の交通違反による事故多発、厳罰を求める声に道路交通法が改正(2015年6月1日)されたが、必要な改正だった。学校は年に何回も指導していることだが、諦めずに今後も諸々工夫をしながら意識が高まるようにしていかなければならないだろう。 (2016.5.17)