自転車の鍵、家の鍵、体育着、制服、筆記具など、校内の拾得物は教職員を通して、あるいは生徒によって職員室に届けられる。記名がされていたり、持ち主が申し出てくれればすぐに渡すことができるのだが、そうでないことが多い。
何年生の物かが分かっても、学年内で順番に回すと、途中で何組から回ってきたのか分からなくなり、戻ってきてしまうことがしばしばある。こういう方法では、学年が分からなかったら持ち主に戻らないだろう。
朝や放課後の学活で担任が知らせても、品物を見ないと自分の物か分からないのか、名乗り出ない。たまに放送で知らせたりもするが、下校してしまっているのか取りに来ないことが多い。
拾得物はどんどん増えて段ボール箱何個分にもなって、学期末、あるいは年度末に大量に廃棄されるのである。
拾得物のために忙しい担任の手を煩わせるようなことは止めさせたい。まして朝の職員打ち合わせや短学活の時間などで、わざわざ口にすることではないと思った。そこで、生徒が日に何度も行き来するような場所の掲示板に、以下のような連絡票を貼って知らせたのである。
拾得物は生徒指導主事(または拾得物係)が保管し処理するのだが、記載した連絡票と一緒に拾得物が届けられるようになり、すぐに軌道に乗ったのである。拾得物は以前より落し主に戻るようになった。
落とし物連絡票
△ 品物
△ 場所(落ちていた、置き忘れの)
△ 拾った日 月 日 時頃
△ 拾った人(生徒・職員)
△ 保管者(生徒指導主事・拾得物係)
△ この票を貼った日 月 日
2週間を経過した物は処分します。
(2015.9.17)