入門以来ご指導をいただいている先生は、弟子達に直すべきことを1つずつしか指摘しない。1つのことでも難しいのに、2つも3つも言ってもできるわけがないというのが理由である。
何十年もやっていれば、基本は(全て)できていると思いこんでいる人が多いが、できていないことも少なくない。そして、変な癖もついているので、それらも解消しなければならない。1つを何とか克服して次のことに、更に次のことに取り組んでいたりする時、克服したはずの癖が戻っていたりする。こういうことはよくあることで、上達への道は容易ではない。
課題克服に取り組んでいる時は、相手に打たれてしまうことが多いが、そこを我慢し耐えなければならない。過去の輝かしい実績があっても、輝かしい過去とプライドは捨てるのである。
指摘されたこと、そして次に指摘されたこと、いくつも克服していくためには自分を無にして取り組まなければならない。先生のロボットになったつもりでと助言してくれる人もいるが、そうしなければ変われないのである。 (2015.7.15)