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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇博愛座は空席だった

 平成24年12月、30年以上の歴史がある剣道館台北市が閉館するというので閉館記念式に出席するため台湾を訪れた。入門以来ずっとご指導いただいている道場の館長先生が、この剣道館の特別師範を務めていることもあって親しい交流が続いているのである。

 世界選手権で活躍するなど強豪選手を輩出する剣道館だけあって、礼儀正しく、剣道がとてもきれいで、いつ行っても気持ちのいい稽古ができる。台湾人とこのような交流ができるのも館長先生のお陰、剣道を続けてきてよかったという思いになる。

 今までは移動は台湾人の自家用車やタクシー、バスだったが、今回は地下鉄を何度も利用した。車輌はがらがらではなく、それなりに混んでいたのに博愛座(日本ではシルバーシート)と書かれた席だけはいつも空席だった。

 「シルバーシートに若者が座ってお年寄りや赤ん坊を抱いた人、妊婦に席を譲らなかったり、足を投げ出して座席に座ったりすること」についての調査(過去のブログ「日本人として」)では、教職員の100%、生徒の71%、保護者の86%が、日本人の気になる(すぐ改めるべき、恥ずかしい)行動と答えていたが、台湾を見習わなければならないと感じた。

 寝ているふりをするのは後ろめたさを感じてのことなのだろうが、席を空けておくという行動を取らなかったことでは堂々と座っている者と同じである。弱者への配慮は特に大切な車内マナーであり、その向上は来日外国人の印象にも繋がるだろう。   (2014.4.10)