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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇偏向報道との批判が出るようでは

 NHK会長の発言が物議を醸しているが、会長の発言はともかく、NHKに疑問を感じている人は少なくないだろう。国民から受信料を徴収していながら、国民が納得できない報道をすれば批判されるのも当然だろう。

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 震災がれきの処理の問題では、広域処理が必要であり、島田市桜井市長や石原東京都知事が受け入れを表明したが、その後が続かない状況だった。しかし、「国民皆が被災者に心を寄せ、被災地の状況が改善していくよう期待する」との天皇陛下のお言葉もあり、協力を表明する自治体も増え、また、広域処理に賛成する人は反対者よりはるかに多くなっていた。

 放射能の心配がないがれきということなのに、受け入れに反対している人達は、がんばろう東北、絆といった言葉を口にしてはいけない人達である。日本人として恥ずかしくないのか、と憤りを感じている人も多いのではなかろうか。被災者は傷つき悲しんでいただろう。

 そのような状況の中、NHKの報道は被災者への気遣いに欠けていた。がれき処理に賛成、反対の声を同じくらいの割合で報じていたが、賛成者の声は、実態に合わせて反対者より多くしたり、反対は単に反対ではなく、なぜ反対なのかも報じるなど、日本人の連帯を損なわないような配慮が必要だった。

 自衛隊のレンジャー訓練を報じたニュース(平成24年6月22日)では、訓練している自衛隊員に向かって、反対を叫ぶ団体がほんの僅かだが映し出されたが、反対の理由は報じなかったのである。いったい何のために反対する団体を映したのだろう。

 自衛隊はこの国のために多大な貢献をし、国民から感謝されている大切な存在である。国のために訓練しているのに、反対を叫ばれた自衛隊員はさぞ情けない思いをし傷つきもしたことだろう。こんなニュースを見た家族はもっと傷ついたかもしれない。NHKには自衛隊を排撃しても感謝の念を高めるような姿勢がない。

 観光地から中国人の姿が消えた(中国政府の渡航制限措置)ことでは、中国人観光客が来なくて困っていると数字まで示して報じていた(平成24年10月4日)が、NHKの放送は中国でも見られるので、こんな放送は、中国政府を喜ばせ、いつまで経っても観光客が戻って来なくなる渡航制限措置の継続)うに感じた。

 「日本はデモがあっても中国のように大暴れすることもないし、中国人に暴力を振るうこともありません。国旗を燃やしたりもしません。中国製品の不買運動もありません。日本は安全で美しい国です。そして、日本人は親切です。中国人の皆様、日本は皆様を大歓迎します。」といったくらいのことを言うべきだった。

 中国人は中国政府から、正しい情報を与えられていない現状も考えれば、正しい情報を発信することも大切だろう。NHKには国益を考慮した報道を心がけてほしいものだ。

 死刑執行を報じたニュース(平成25年4月26日)では、暴力団組長を含む2名の死刑が執行されたことを報じていた。報じたことに問題はないが、安倍政権になって2度目と報じたことには疑問を感じた。

 法手続に則り執行したのであって、法を破って執行したわけではない。政権によって死刑の執行が左右されるようなことがあってはならない。

 死刑に反対する国民も少なくないが、多くが賛成していることを考えれば、どのように報じるか明らかだろう。刑の執行に圧力を加えるような報道であってはならない。加害者の人権、刑の残虐さに目を向けることもあっていいが、裁判所が下した判断や被害者にもっと目を向けるべきである。

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 NHKには、内外から批判の声が上がっているようだが、上述のようなことでは、受信料の徴収に応じたくない気持ちになる。自分達の立つ位置を忘れたら存続の意味がないことを肝に銘じてほしいものだ。  (2014.3.1)