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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇スキー教室より林間学校がいい

 平成21年度、西中学校の2年生の宿泊学習(2泊3日)を、それまでのスキー教室(1月)から志賀高原での林間学校(9月)に変更した。

 スキー教室は、林間学校に比べ1万円程余計に費用がかかる。日本経済は年々悪化の状況にあり、保護者負担軽減の必要性を感じていた。また、インフルエンザの流行次第で多数の生徒が出席停止になり、参加できない事態も考慮したのである。

 次年度からの変更が保護者に伝わると、1学年のPTA役員などから反対の声が幾つも寄せられた。上の子がスキー教室だったので下の子にも体験させてやりたい。上手になったことが自覚でき、達成感も味わえるといったことが反対の理由だったが、物事を変えること自体に抵抗を感じる人も少なくないように思えたのである。

 そこで、1学年保護者にアンケート調査を行ってみると、スキー教室賛成が3割程、林間学校賛成はスキー教室より多い3割、その他は学校一任だった。この調査結果を保護者に配布すると、反対の声はどこからも届かなくなった。

 スキー教室がなくなったので、1学期に行っていたマイ・チャレンジ(社会体験学習)を3学期に行った。遅らせたことによる生徒の成長もあってか、事業所の方々から素晴らしい生徒達と2年生は絶賛されたのである。

 スキーは個人で行っても達成感を味わうことができるが、林間学校には林間学校でしか味わえないことが多い。キャンプファイヤーや飯盒炊さん、好天に恵まれた志賀山登山と池めぐりでは一人の脱落者も出なかった。そして、辿り着いた大沼池の美しさに感動した21年度の林間学校は最高の思い出となって終わったのである。

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 21年度の林間学校(引率責任者は教頭)は、9月9日(水)に、修学旅行(引率責任者は校長)は1日前の9月8日(火)に出発なので、校長は林間学校の見送りができないため、事前指導(3日)で以下のような挨拶をした。

 いよいよ来週は林間学校です。景色はいいし空気もいい。志賀高原は、とにかくいい所です。24・5年前、初めて志賀高原に行きましたが、日本にこんないい所があったのかと感じたほどでした。              

 今日のいろいろな事前の確認で、林間学校が一生忘れられない体験、できれば感動の体験になってほしいと思います。

 今回皆さんが泊るホテルは、かなりいいホテルで温泉だそうです。高原ですから涼しいし、3日間十分楽しんでほしいと思います。もちろん先生方も仕事だと考えないで、生徒とともに楽しむという気持ちで出かけてほしいと思います。そして、スローガンにもあるように、仲間との絆、先生との絆を十分に強めて帰ってきてほしいと思います。

 足利市内の中学校の林間学校は志賀高原が多いが、以前は赤城青年の家を利用しての林間学校が多かったように思う。私が経験した赤城での最後の林間学校では、鍋割山登山で次々に生徒が脱落し、下山させるために何人もの職員が隊列から離れざるを得なかった。そして、その後に天候の急変もあり、一時だが職員は遭難の恐怖を味わったのだった。費用は高くなってもホテルや観光会社の応援が得られる所に場所を移すのは当然のことだった。  (2013.9.22)