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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇学校経営(2)…経営の方針

(3) 学校経営の方針 -「みんなの心に輝く学校をめざして」

 みんなとは、生徒であり、保護者であり、地域の方々であり、そして、教職員である。西中を語る時、誰もが嬉々として目を輝かせ、満ち足りた気持ちになる。そんな学校を目指したい。

 本校生徒は、明るく素直で人なつこい。また、活力に満ちている。保護者や地域の方々は学校経営に協力的であり、やり甲斐を感じさせる学校である。このような学校の職員である私達は、誠意をもって、信念をもって、そして、教育活動に喜びを感じながらの実践を続けたい。日々の教育が本物なら、学校がみんなの心に、燦然と輝く日も遠からずと考えている。

 そのためには、教職員の英知が結集される体制が確立されなければならない。体制の確立のためには、管理者を含めた教職員の心構えが大切である。

①意見を積極的に述べられる環境をつくる
 
積極的な発言を奨励すべきである。世の中には沈黙を美徳と捉えているような人も少なくはない。未曾有の教育危機にあるこの時代に、疑問を感じても黙っていて発言しないのは、世の中に不誠実を働いているのと同じである。積極的に発言していくことで、職員の能力は引き出される。意見を述べたり聞く中で教育観(理念)も培われる。意見を表明できる環境は、心の健康や安定に寄与することにもなり、活力あふれる職員を生み出す。したがって、例え間違っていると思える意見でも、意見は意見として尊重すべきであるし、発言したことによって発言者の不利益となるような対応は絶対にしないことである。

※職員会議で、ほとんど発言がない学校があった。何人かの職員に、どうして黙っているのかと聞くと、言っても無駄です、どうせ結論があるし、何を言っても変わらない。何か言うと、校長室に呼ばれて怒られたりする、といったことを話してくれた。本音は廊下で語られる、そんな学校にしてはならない。

②ゆとりのある学校にする
 教職員には十分な能力がある。難関な採用試験に合格してきた教職員の力に、疑問との声を聞くこともあるが、私の経験では、教職員の力を引き出せない、活かしきれないがための批判が大半と感じている。目の前に障害物をたくさん置いておき、後から尻を叩いても効果は上がらない。能力を十分に発揮させるためには、その障害となっているものを取り除くという観点からの実践や配慮が必要である。なかなか解決できない校内の諸問題も、ゆとりのある学校にしていくなら程なく解決できる。

※忙しいと心を失う。視野も狭くなる。目の前の仕事を片付けるために、大切なことにも目をつむり、放っておく結果になる。また、やろうと思っていること、やりたいことを先延ばしにしてしまうことになる。したがって、ゆとりがなくなれば本来の力が出ない。

③後輩を育てる
 学校を動かす
(機関車役)のは若い教職員である。後輩がやり易いように、さり気なく力を出す。仕事を押しつけない。それが年上の務めでもあり、自分を向上させていくことになると考えることが大切である。残りの教職人生も、あとわずかといった年齢に達し、自分のことが終わればそれで終わりでは寂しい。

※若い世代に受け継がれなければならないことは数多い。そのために、先輩がよき先輩として存在することが大切である。上には教わり下には学ぶ、そんな雰囲気が感じられる職場でありたい。

④威張ってはならない
 立場や年齢が上の人に、異を唱えることのできる職員は少ない。また、できにくい雰囲気を、教育界から払拭できたわけではない。したがって、威張ってはならない。威張る人には、いじめ問題の解消を語る資格はない。

※威張る人は、相手が逆らえない(抵抗できない)ことを承知して威張る。いじめの加害者と同じである。

⑤人を命令で動かさない
 連合艦隊の司令長官、山本五十六の言葉に、「やって見せ、言って聞かせてさせてみて、誉めてやらねば人は動かず」がある。軍隊は命令で動く世界である。海軍の頂点に立った人物が、人は命令では動かないと言っているのである。年配になればなるほど心しておかなければならない。

※いい仕事は命令で為されるものではない。

⑥交流(連携)を深める
 学校のために地域や保護者がいるのではない。生徒や保護者、地域のために学校がある。教職員は世間知らずとの批判も時に聞くことがあるが、保護者や地域の方との交流を進めていくなら、そのような批判はなくなるだろう。我々は、教職に就いているからこそ教職以外の人たちとこのように触れ合える、と交流を深めることが必要である。

※教職員の付き合う人は、教職員が多い。教職員同士で結婚している場合も多い。教職員以外の人との交流は大切である。

⑦授業に集中できるようにする
 校務分掌の合間に授業をしている、と感じてしまうような状況があるとすれば問題である。やはり教師は、教材研究をし、学習用具等を準備して、しっかり授業をすることである。そのために、授業準備のための時間を確保、生み出す努力をしなければならない。

⑧学校経営方針等を知らせる
 開かれた学校づくりのめざすところは教育改革にある。いつでも気軽に学校に立ち入ることができる、といったことは開かれた学校づくりの誤解である。学校の意志を、保護者や地域にきちんと説明する。学校がもっている各種の情報を可能なかぎり発信し、学校理解を進めていく。保護者や地域の願い等が、学校経営や教育活動に活かされることが開かれた学校づくりの要諦である。西中の目指していることが何であるか、を保護者や地域が全く分からないようであれば、西中は開かれた学校とは言えない。学校の目指していることが地域で語られるようになりたいものである。

※分かりやすさが大切。難しいことを言ったり、膨大な資料を配っても、それは知らせたことにならない。

⑨現場からの教育改革
 教育界の声を多くの人に知ってもらうことは大切である。青少年を取り巻く不健全な環境を改善したり、健全育成のために見直していかねばならない問題は数多い。そのための改革のためにも、教師は沈黙してはならない。青少年がポルノ雑誌等を平然と見られる状況を放置し、一方で青少年に性道徳を説いても意味はない。これからは、現場の生の声が教育行政に反映されていくことが必要である。心の荒廃が叫ばれて久しいが、時間はかかっても教育改革を進め、教育環境を整備していくことが大切である。

⑩日常の教育活動を充実する
 信頼が得られてこそ協力も得られ期待もされる。期待される学校には建設的な意見や要望も届く。まず日常の教育活動を充実し、保護者や地域の人達が、学校のために役に立とうという気持ちになってもらえるようにしたい。当たり前のことが当たり前に行われる着実な取り組みが大切である。

※信頼を得る確実な方法、中心となるものは日常の教育活動である。

⑪本音と本気
 いじめ解消のためには、何が何でも解消するという強い意志と、毅然とした対応が大切だが、自信をもって、信念をもって、混乱や批判にも動じない教育活動の展開が期待され求められている。そのためにも、研修や会議等が本音で語り合われるようにならなければならない。課題・問題を先送りするようでは、教育の荒廃も極まる状況になってしまう。青少年等の引き起こす問題に、心の指導を指摘する声は多いが、本気
(心)でやらなくては人の心は響かないし動かない。

⑫積極的な生徒指導は今日的国民的課題である
 今日の青少年にまつわるさまざまな事件や問題を解決するためには、学校、家庭、地域、そして、社会全体が健全育成のために連携していく必要がある。そのために、学校の果たす役割は非常に大きい。学校が問題を抱え込み解決するのではなく、家庭や地域との連携を一層深めて、同一歩調で対応していく役割を担っていく必要がある。

※全国の学校に生徒指導加配を実現させたいものである。

⑬正しい情報を発信する
 マスコミの情報は、我々の認識とかけ離れたものも多い。また、どう考えても青少年を不健全な方向へ導き、世に流されて生きることを奨励している、としか思えない放送等は、教育の荒廃を助長しているようにも思える。そして、知ってほしい教育の真実は、知る人ぞ知るで終わることも多い。正しい情報は、正しい判断を促す。各種会合や文書で、学校は正しい情報の発信に努める必要がある。

※いじめの状況(調査結果)を公表してない学校は少なくない。公表すべきである。

⑭生徒への指導内容を知らせる
 家庭の協力を得るには、学校の指導内容を家庭に知らせる必要である。知らせなければ、学校と家庭が共同歩調を取れない。時に学校と家庭の溝が深まることもあるが、家庭が我々と同じような情報を得ていないこと、そして、学校の指導内容を知らないということもある。指導内容を知らせることが大切である。

⑮各種教育計画の見直し
 学校は現場である。平易な表現で、教職員が十分に理解し実践できる計画でなければならない。難解な目標や方針等を書き並べた計画書は何の意味もない。理解できなければ実践されることがない。教職経験の浅い職員にも、すぐに分かるものでなくてはならない。共通理解も図れない。誰にも分かる計画書という観点で見直すと、改善すべき点は多い。

※分かっている人の話は分かりやすい。いいものは分かりやすい。

⑯自分は苦労しても他は楽に
 職業人にはこのような心がけが必要である。諸々の仕事の計画を立て、いざ実践となった時、自分も苦労するが他も苦労する、というのは並の計画と思う。自分は楽ができるが他は苦労する、こういうのは下だ。自分は苦労するが他は楽ができる、これが上である。このように皆が考えていくことが大切である。

※自分は苦労しても、他が悩まずに自信をもってやれるようにするのが本当の仕事というものだ。

⑰教育に必要な確信
 こんなことをやっても無駄だし無意味、と感じながら教育活動をしても、何の成果も上がらない。このような思いで教育活動をすることがないようにする。これならば絶対に生徒が育つ、学校が良くなる、といった確信がもてるようなら間違いなく成果は上がる。

※確信のもてないものは、人を騒がせただけで終わる。