個性の尊重、個性の重視、個性を生かす、個性を育むなど、今まで個性という言葉を何度も耳にしてきたが、教育活動は本来一人一人の成長を期して行われるものだから、当然のことなのかもしれない。個性を考慮しないのは問題だが、一人一人に完璧に対応した教育活動を行うことも現状では不可能だろう。
個性を育む学校教育、即ち、個性の伸長を学校が図るとの誤解は少なくなってきたように思う。個性とは自分らしさである。個性はいつの時代も他人によって育まれるものではない。自ら培い伸ばしていくものである。「君の個性を育ててあげます」とでも言ったら怒り出す生徒がいるかもしれない。中学生になってやっと自我に目覚め自分作りが始まる。このような時期にある中学生の多くは自己の個性を把握できないでいることだろう。したがって、個性への配慮を忘れずに教育活動をするということが大切なのだろう。 (2013.2.1)