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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇生きる力

 生徒指導主事だった頃、各種の問題が発生する度に、どうしてこういうことが起きるのかと考え続けていた。そして、たどりついた結論は、生きる力がついていないということだった。生きる力という観点で考えると、問題の本質が見えるようになり、保護者に納得してもらえる説明もできた。自分でもうまい言葉を思いついたと思っていたら、平成8年7月の中教審中央教育審議会第一次答申に、現行指導要領の理念として華々しく登場した。生きる力は、次のように説明された。
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・自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力  ・自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性  ・たくましく生きるための健康や体力
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 この説明には不満だった。やさしいことを難しく言い換えていると感じたからである。生きていくために必要な力とは何か、と考えたら、「人間関係を築く力、礼儀や作法、障害を乗り越える力、善悪の判断力、ねばり強さ、失敗を恐れない態度、…」といった具体的な文言が浮かび、しっかりと受け止めることができるだろう。

 朝のラジオ番組を何千日も担当した山谷親平(故人、山谷えり子国会議員の父)は、「抽象論を好む人は、文化程度が低い」と何度もラジオで話していたが、学校現場は具体的に考え実践していくことが大切である。そうしなければ成果も得られないと思う。平成24年完全実施の新指導要領は、生きる力を育むという理念を継承する。いじめや不登校、青少年の引き起こす事件などの現状は、生きる力が育まれていない根拠となるもので、継承は当然だろう。