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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇優れた人材の育成には

 落語にこんな噺(はなし)があるそうだ。「何で勉強しなくちゃならないの?(息子)」、「決まってるじゃねえか、いい高校に入るためさ」、「何でいい高校に入らなくちゃならないの?」、「いい大学に入るためさ」、「何でいい大学に入らなくちゃならないの?」、「いい会社に入るためさ」、「何でいい会社に入らなくちゃならないの?」、「いい会社に入れば、いっぱい金がもらえるからさ」、「何でいっぱい金をもらう必要があるの?」、「いっぱい金がもらえれば、毎日寝て暮らせるじゃねえか」、「なら今から寝て暮らす(と寝てしまう)」というばかばかしい噺である。

  学力低下の問題が騒がれ、宿題や居残り学習の必要性、授業時数や内容の改善、といったことが取り沙汰されたことは記憶に新しいところである。新学習指導要領が告示されたが、最も重要な部分が抜けているように感じている。

 随分前の新聞記事に、東京のある私立学校が紹介されていた。この学校には、成績優秀な生徒が集まる学校のようだった。校長は、「愛国心のない者はどんなに勉強し優秀な成績を収めてもエリートにはなれない」と、愛国心を育むよう生徒に求めていた。

 また、自国の人達の役に立ちたいとの意志を語り、意欲的に学ぶ留学生の姿をお聞きしたことがあるが、日本の生徒にも同じような意志をもって欲しいと思っている。世のため人のために、との意志をもって学ぶのと、そうでないのでは気力が違ってくると思うからだ。

 「何のために学ぶのか」の問いに、「自分のために学ぶのだ」という答を、何度耳にしたことだろうか。自分の利益の追求のみ、それ以外は何もないのでは冒頭の落語と同じである。成長に合わせ、学ぶ目的に大義が加わるような働きかけはとても重要である。学力低下はもちろん、日本の将来を憂える声が巷に飛び交う今日の状況を考えれば、その重要性は益々大きくなっているように思う。