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本来の姿を取り戻す

「みんなの心に輝く学校をめざして」取り組んだ学校経営、「生き生きとした学校生活のために」取り組んだ生徒指導で感じた課題の解消を念頭に置いて教育問題などを考えます。

◇何もかもできない

 新規採用の頃、「何て厳しい職に就いてしまったのか、もっと楽なところと思っていたのに」と後悔したことがある。各種の校内外の研修会で話される内容や指導等はすべてに完璧を求めているように感じた。とても自分にはできそうもないし、体がいくつあっても足りないとも思えた。やることの多さや厳しさに押しつぶされるような気持ちになった。

 ある宴席で、教師は何もかもできて当然と私には受け取れるような会話がされていた。意見を求められたのか、黙っていられなくなったのか、「何もかもできないということが分かんない程、馬鹿じゃない!」と喚(わめ)いてしまった。すると、一人の先輩が生意気をたしなめるどころか見事な三重否定と肯定し、その後、この言動を他に紹介するほど評価してくれた。私は大いに救われた気持ちになった。この先輩は、中学校の校長を退職されたが、多くの職員から尊敬され慕われている。   

 何もかもやろうとすれば、あるいは完璧を求めてしまうと精神的にもまいってしまう。先生方には無理のない着実な教育活動をお願いしたいものだ。  (2011.12.31)