にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ
にほんブログ村
読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇部活動の留意事項(9)…素人監督

部活動

素人監督でも勝てる
 バスケット部の監督に、「先生、来年はバスケットの先生が来るんですか?」と聞いた部員がいた。この監督は、相当なショックを受けたようだ。「バスケットの顧問など引き受けたばっかりに…」との思いをしたことだろう。聞いた部員に悪気はなさそうで、取り立てて騒ぐことでもなかったのかもしれないが、そのままにしておくことは部員のためにもならないと考え、次のような文書を保護者に配布した。
            ―  ―  ―  ―  ―  ―  ―  ―
 バスケット専門の職員が来年来てくれれば私たちもありがたいのですが、その可能性はかなり低いと思います。バスケット専門の顧問でないと上達しない、勝てないということならば、今後本校は、専門家が来るまで絶対に勝てないということになってしまいます。

 私は、剣道をやっていますが、中学も高校も素人監督で、ほとんど稽古をつけてもらえなかったのですが、高校の県大会で優勝しました。本人の努力で、ある程度力をつけることは可能と思います。バスケット専門の顧問でなければとの気持ちでは、勝てる試合も勝てなくしてしまうのではないかと思います。

 本校の部活動は、大規模校のように種類を多くすることができません。バスケットをやりたがっている男子が多数いるのに、やらせてやることができません。職員が少なすぎるのです。そして、職員の仕事は大規模校に比べて非常に多いのです。校務分掌は、大規模校なら1つか2つで済むところをその数倍ももっています。したがって、練習を見てやりたくもできない状況があるのです。生徒にとっても職員にとっても不幸なことと思いす。

 毎年4月になると、転勤でいなくなった部の顧問を転勤して来た職員にお願いします。なぜお願いするかは、命令することができないのです。部活動の主たる活動は、勤務時間外や日曜・祝日などの勤務を要しない日や時間であるからです。顧問のなり手がいなければ、即廃部を検討しなくてはならない現状です。私たちがバスケット顧問になったのも、部員がいるのに廃部では気の毒と思ったからでした。

 自尊心は誰にもあります。私も剣道の世界であれば、黙っていてもそれなりに敬意をはらってくれる人がいます。素人というだけで軽んぜられ、そして、それを受け入れるような卑屈な生き方はできません。自尊心を傷つけるようなことでは、顧問をお願いしても断られてしまう結果を招きます。

 剣道を学ぶために、学区外通学をしている生徒を今までにたくさん見てきました。こういう選択の失敗を私は知りません。成功例ばかりです。遠距離なので家族の協力がなければできないのですが、検討の余地はあるでしょう。しかしながら、そのような対応ができる家庭は少ないと思います。そこで、近隣の学校同士が協力し合って部活動を行えれば、家族の負担も少なく、十分な活動をさせてやれるのではないかと思っています。早くそういう体制を整えたいものです。
            ―  ―  ―  ―  ―  ―  ―  ―
 その後、そのような言動は一切なく勝つこともできた。1年生大会で優勝し、県大会にも出場した。バスケット部が創設されて38年間、一度も県大会に行ったことがなかった学校だったが。記録を調べてみると、各種大会で入賞したのは、38年間で3位が2回程だった。素人監督だって勝つことができる。帝京高校サッカー部の小沼監督も、明治大学の島岡監督も、競技経験のない素人監督だった。