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本来の姿を取り戻す

みんなの心に輝く学校を目指し、中学校長として取り組んだ学校経営や教育課題などについての考えを述べます。

◇学習評価(1)…相対評価も加味しなくては

 2002年より、それまでの相対評価(集団準拠)から、絶対評価(目標準拠)へと評価の仕方が変わった。相対評価の問題点は、正規分布曲線をもとに集団を各段階に分けて(評定1と5は集団のそれぞれ7%、2と4は24%、3は38%)しまうので、相当に無理のあるものだった。このような評価をして意味(数学的に)があるのは、集団の人数が500以上なのだそうだ。                                          

   学年で500人を超える学校でしか意味のない評価を、今まで行っていたということになる。相対評価では、全体的に成績が優秀な場合には、通常評定が5となる力をもっていても、4か3になってしまうことが起こる。もちろん、この逆もある。                                                      

   相対評価から絶対評価へと転換した頃、これからは誰でも5がもらえるという報道があった。しかし、人数制限はなくなっても、誰でも5がもらえるなんてことは、通常ではあり得ないことである。                                                                           

   現在行っている絶対評価は、学習内容ごとの到達目標をもとに評価規準を作成し、評価の方法についても各学校が工夫し、客観性や信頼性を高めた適切な評価となるよう研究を深めているが、問題なのは、全国共通の具体的規準が示されていないことだ。どんなに研究を進めても、各学校まちまちでは、客観性や信頼性は高まらない。                                                       

   剣道では、全日本剣道連盟の試合審判規則で、一本の条件がはっきりと示されているが、単純明快な一本の条件でも、判定に個人差が出る。そこで、毎年、中央や地方での講習会を行って統一を図っている。各学校や各市町村の剣道連盟で、あるいは各県の剣道連盟で、独自に一本の条件を定めたら、試合などできなくなる。客観性や信頼性を高めることなどできない。                                                                                

   高校側から、中学校の評定は、各学校でばらつきがあるとお聞きした。まだまだ適切な評価はできていないと考えるべきである。評価は永遠の課題とも言われるくらいだから、完璧は難しいことだが、日々工夫改善しつつある状況であっても、妥当な評価がされなければならない。相対評価は全否定されたわけではない。相対評価も加味した評価も過渡期には必要なことだろう。